「美しい家具」と暮らす 第20回(全21回) おうち時間の質が求められる時代にあって、インテリアの世界では本物志向のハイエンド家具の動きが好調です。空間と時間の価値を高めてくれる、「美しい家具」のある暮らしを訪ねました。
前回の記事はこちら>> 美意識のある人が選んだ本物の家具
多くの人々に愛される名作から定番のアイテムまで――
各分野で活躍する美的センスの高いかたがたに愛用されている家具についてうかがいました。
「ヴィコ・マジストレッティさんとの思い出の椅子」
「nendo」代表取締役/チーフデザイナー 佐藤オオキさんインチーザ チェア
DePadova(デパドヴァ)
nendoが駆け出しだった2003年、家具メーカーのデパドヴァとの初仕事の折、ミラノのショールームでこの椅子とデザイナーのヴィコ・マジストレッティさんに出会ったという佐藤さん。
「柔らかいのか硬いのか、脚の形にも理屈があるようでないような。見る向きによって雰囲気が一変する不思議なデザインが印象に残りました。
そして、自分の作品の商品化を決める重要な会議で、たまたま居合わせたマジストレッティさんが、僕の作品を褒めてくれたことがきっかけで、商品化が決定したのです。
そんな体験があり、自宅の椅子を選ぶときにインチーザチェアが浮かびました。今では、大半の時間をこの椅子で過ごしています」。/エ インテリアズ | ボッフィデパドヴァ東京
『家庭画報』2021年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。