フランスの老舗ウォッチメーカー「ブレゲ」のトゥールビヨン発明220周年を祝うイベントが、京都の清水寺で開催されました。会場ではアニバーサリーイヤーを祝う新作時計も発表。伝統と革新を愛するブレゲの、新たな一歩をお伝えします。
王侯貴族にも愛されてきた、世にも美しいブレゲの機械式時計
今から220年前、1801年のこと。1775年にフランスで創業したウォッチメーカー、ブレゲの創業者であるアブラアン-ルイ・ブレゲは、時を計る機械「時計」の世界に大きな発明をもたらしました。それが「トゥールビヨン」です。
トゥールビヨンとは、重力が時計にもたらす不均衡を補整する仕組みのこと。身につけた人が動くたびにかかる重力によって時計内部で起こる小さな誤差、それを解消する画期的な機構です。
1812年販売の初代ブレゲ制作トゥールビヨン、No.2567。この偉大なる発明は、220年を経過した現在に至るまで、いかに時代が進化を遂げようとも唯一無二の特別な、そして優雅で洗練された発明として、タイムピースの世界で称賛され続けています。
2021年、ブレゲはトゥールビヨン発明220年に敬意を表し、「クラシック トゥールビヨン エクストラフラット アニバーサリー 5365」を発表しました。アブラアン-ルイ・ブレゲがその存命中に制作したトゥールビヨンの個数に合わせて、35本のみが限定生産されるこのタイムピースは、ブレゲらしい控えめな優美さ、オーセンティックなスタイルを踏襲した実に美しい佇まいを湛えています。
新たに発表されたブレゲの「クラシック トゥールビヨン エクストラフラット アニバーサリー 5365」。K18ローズゴールドケース、自動巻き、ケース径41㎜、3気圧防水。1927万2000円(世界35本限定)。日本ではこの10月に、「クラシック トゥールビヨン エクストラフラット アニバーサリー 5365」のお披露目を兼ねた220周年記念イベントを、京都 音羽山 清水寺を舞台に開催。1200年以上の歴史を持つ清水寺と、ルイ16世やマリー・アントワネットをはじめフランスの王侯貴族たちに愛されてきたブレゲ——両者の邂逅は、伝統と革新を胸に進化し続けてきたブレゲにとって実に意味のある、ドラマチックなものでした。
清水寺の経堂に展示された歴史的タイムピースの数々。会場では、若くしてフランスの人間国宝(メートル・ダール)に選ばれた扇作家、シルヴァン・ル・グエン氏が手がけたトゥールビヨンをテーマとした作品も発表。美を追求するブレゲらしいアートコラボレーションが、京都での一夜にエレガントな薫りを添えました。
シルヴァン・ル・グエン氏が制作した、トゥールビヨンをモチーフにした世界に1つの扇。11月以降、ブレゲ直営の4つのブティックにて巡回展示予定。