1868年、イタリアのウンベルト皇太子とマルゲリータ妃の婚礼の際にプリンセスが着用したティアラは、メレリオ・ディ・メレーのものでした。これは義父であるヴィットーリオ・エマヌエーレ2世国王が前年のパリ万博で求めたもので、1860年代に流行した植物のデザインをナチュラルかつ詩的に昇華させたものでした。マルゲリータ王妃が最も愛した野ばらが月桂樹の葉に包まれたティアラは、メレリオのシンボル的作品となり、そのデザインに着想を得て、「モンテローザ 」コレクションが誕生しました。
芸術の発展と奉仕活動に尽力し、広く国民から愛されたマルゲリータ王妃は、プリンセスでありながら自立した女性であったといわれています。1893年には女性として初めてスイス最高峰の山であるモンテローザ山の登頂に成功。朝陽で紅に染まることからイタリア語で赤い山を意味する「モンテローザ 」と呼ばれる山の名にちなんだコレクションは、野ばらの可憐な美しさをジュエリーで見事に表現。マルゲリータ王妃のように優雅さと行動力をあわせもつ現代の女性たちを輝かせます。