症状だけでは診断がつけにくいのが特徴
先に挙げた症状はいずれも甲状腺機能低下症のみの特徴的な症状ではありません。また、甲状腺を触っても腫れは自分でわかりませんし、押さえて痛みを感じることもありません。
そのため、自分で更年期障害だと考えたり、医療機関でもうつ病や認知症などと間違えられたりすることもあり得ます。
診断に至るきっかけは、「寒がり、皮膚の乾燥がひどい、月経量が多いなどの症状が気になって診察を受け、医師が甲状腺機能低下症を疑って診察や検査をして発見する例が増えているように感じます。また、健康診断や人間ドックの甲状腺機能を調べるオプション検査で見つかるかた、親や兄弟姉妹などに甲状腺の病気の経験者がいて、自分もそうかもしれないと気づいて診察を受けたというかたもいます」と村上先生は説明します。
こんな症状はありませんか?
以下の9つの項目をチェック!
●寒がりである
●最近、体重が増えてきた
●慢性的に便秘をしている
●顔がむくんでいる
●いつも眠い
●体がだるい
●肌が乾燥しやすい
●髪やまゆ毛が抜けてきた
●物忘れがひどくなったように感じる
次回:
圧倒的に女性に多い「甲状腺機能低下症」。発症してしまったらどう付き合う? イラスト/にれいさちこ 取材・文/小島あゆみ
『家庭画報』2022年1月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。