すべてのポーズが絵になる舘さん。映画のワンシーンを見ているような気にさせられる。ジャケット12万1000円/タリアトーレ パンツ3万4100円/ジーティーアー ネッカチーフ1万2100円/ジエレ(すべてビームス 六本木ヒルズ) シャツ/スタイリスト私物 靴/舘さん私物「いつか映画を作りたい。石原プロの夢を叶えるためにも」── 舘 ひろしさん
2021年4月、舘さんは芸能事務所を立ち上げました。「舘プロ」という名前から、その3か月前、58年の歴史に幕を下ろした石原プロの後継者としての気概が感じられます。
「石原プロで学んだことで、今いちばん大事にしているのは、『スタッフを大事にすること』。石原さんも渡さんも厳しかったけれど、スタッフ思いで、いつも全員が同じ釜の飯を食べていました。舘プロ最大の目標はいつか映画を作ること。石原プロがもう一度と思いながら果たせなかった夢です。企画はいろいろあって、途中まで進めたものもあったのですが、石原プロという看板に見合う大作でなければという使命感が邪魔をして、結局作れなかった。だから僕は小さくてもいいから映画を作りたいと思っています」
「自分に嘘はつかない。それが僕の信条」── 舘 ひろしさん
自称「ストイックさゼロ」。自由を謳歌する人生
最後に、人生で大切にされていることを尋ねると、間髪入れずに「自分に噓をつかない」という言葉が返ってきました。それは子どもの頃からなのでしょうか。
「大人になってからですね。誰でも自分をごまかしてしまいそうになるときって、あるじゃないですか。でも、僕は人には噓をついても、自分に噓はつきたくないんです」。
きっぱりいいきる舘さんに、人には噓をつくんですね?と確認すると、「噓、つくでしょ?」とにやり。
「人間関係を成立させるためには噓も必要。でもね、僕、噓はついても約束は守ります。あと、僕にとってもう一つ大事なのは、自由! 好きなものを好きなだけ食べ、キライなものは残す。ゴルフはするけどジムには行かない。ストイックさゼロの人生です」
愉快そうに笑った顔まで、とことんダンディな舘さんでした。
表示価格はすべて税込みです。
撮影/伊藤彰紀〈aosora〉 スタイリング/中村抽里 ヘア&メイク/岩淵賀世 取材・文/清水千佳子
『家庭画報』2022年1月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。