さまざまに変化するオパールの生き生きとした色調
センターに据えられたエチオピア産のオパールは71ct超。クラスプの部分にも46ct超の大きなオパールがあしらわれています。オパールのビーズネックレスとプリカジュールの魚が互いの美を引き立て合い、幻想的な光を放ちます。ネックレス「オパレサンス」(PG×オパール・センター71.69ct×ダイヤモンド×ホワイトラッカー)1億32万円(参考価格)/ブシュロン ●お問い合わせ/ブシュロンクライアントサービス TEL:0120-230-441オパールとプリカジュール エナメルの見事な共演
解説/山口 遼(宝石史研究家)
最近ではあまり見ない、透明感をモチーフにした「ブシェロン」の新作です。使われている宝石はオパールと小さなダイヤモンドだけ。それも最近新しく見つかったエチオピア産のオパールで、色が多彩で非常に透明です。これに使われている技術が、これまた大変なものです。
オパールのビーズをネックレスにしたものを水の流れに見立て、それに沿って泳ぐ熱帯魚をモチーフにしています。魚は背びれと尾を大きく広げ、大きな水の泡にでも見立てたものでしょうか、大粒のオパールを抱くように泳ぎ、躍動感を表しています。
尾などの部分はすべてプリカジュールと呼ばれる透明なエナメル。エナメルの稜線の部分に小さなダイヤモンドをぎっしりと埋めています。
これほどに複雑で立体的な構造のものを、プリカジュールエナメルで焼き上げること自体、大変なものですが、稜線の細い部分にダイヤモンドを埋め込むのはもっと大変です。
おそらくダイヤモンドを埋めてからエナメルを焼成しないと、こうはならない。エナメルに鉛を加えて融点を下げ、ダイヤモンドと一緒に焼いたのだと思います。魚の部分は、取り外してブローチにも使えます。
ネックレスの透明さを損なわず、オパールと少し異なる透明感のある素材は何か。その答えであるエナメルを、動きのあるモチーフに使って表現したあたりはさすがです。アイディアといい技術といい、最近では稀に見る傑作ですね。
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人生を共にする輝きを。ご褒美ジュエリーはブシュロンで探しましょう>> 撮影/栗本 光
『家庭画報』2022年1月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。