ちょうど節分の頃に旬を迎えそうな花は?
今回、国営昭和記念公園を訪ねたもう一つの目的は、セツブンソウです。まだ早いかなと思いましたが、ちょうど咲き始めで、何ともしゃれた花を愛でることができました。でも、咲いていたのはほんの3、4株。この調子だとまさに節分の頃に満開を迎えそうです。
セツブンソウはキンポウゲ科の多年草で、2月から花を咲かせたあと、春の終わりには地上部を枯らして休眠してしまいます。一瞬輝いたかと思ったら、あとかたもなく姿を消してしまうことから、スプリングエフェメラル(「春の儚きもの」の意)、または春植物と呼ばれる草花がありますが、セツブンソウもそのひとつです。
ちなみにスプリングエフェメラルには、カタクリやフクジュソウ、イチリンソウ、イチゲの仲間、ムラサキケマンなどがあります。いずれも山野草の素朴な美しさが魅力で、人気の高い草花です。
さて、私がセツブンソウを好む理由は、そのセンスのよさ。白い5弁の花はしべが紫と黄色。なんとスマートでしゃれた色合いだろう、と見るたびに心を奪われます。草丈は10cm足らずなので、花をよく見たり写真を撮るためには膝をついて座り込まねばなりません。今回もパンツの膝を土で汚してのぞき込んできました。
透明感のある花色と質感がまさにロウ細工! ふっくらした花の形も愛らしく、庭木として人気が高いのも納得。愛らしく、しゃれた色合いが魅力のセツブンソウは、まさに春の妖精。こもれびの里の休憩所近くに咲いている。秋植え球根の中でもっとも開花の早いスノードロップも咲き出している。すでに見頃を迎えているので、早めにお出かけを。