ゲストが晩餐会前の時を過ごすサロン
1860年代に完成したサロン。クリスマスにはドラマ『ダウントン・アビー』のクリスマス編と同じような巨大な樅の木が飾られるとか。赤い絨毯が敷かれた玄関ホールを抜け、50フィートという天井高まで吹き抜けになっているゴシック造りのサロンに通されます。ここは、伯爵夫妻がパーティのレセプションに使うところです。
私も一度パーティに伺ったことがありますが、サロンは広すぎず狭すぎず、色々な方達と談笑するにはぴったりのサイズです。壁の一部には第3代伯爵がスペインのコルドバから持ち帰ったという珍しい革製の壁紙が今も残っていますから、そんなインテリアを愛でることで、初対面の方たちとも、すぐに打ち解けることができるのです。
王族や名だたる貴族が集ったダイニングルーム
チャールズ1世の肖像画のほかに、カナーヴォン家代々の先祖の肖像画が飾られる。代々の伯爵夫妻たちは、英国王室メンバーを招いて晩餐会を催してきた。 サロンから続く次の間にはドラマ『ダウントン・アビー』でもおなじみのステート・ダイニングルームがあります。ヴァン・ダイクが描いたチャールズ1世の巨大な肖像画が目を惹きます。伯爵夫妻は今でも毎朝、ここで朝食をとっているそうです。
晩餐会の後は女性はドローイングルームつまり居間へ。男性は喫煙できるスモーキング・ルームで寛ぐのです。最も現代は男女の別はありませんが……。
女性たちが食後にくつろぐ優雅なドローイングルーム。シャンデリアにはクリスタルが365個飾られている。