團十郎が自らベランダで焼いておもてなし
的矢牡蠣のパーティ
牡蠣剝き用グローブ
友人がミラノで見つけてプレゼントしてくれたという、まるで鎖帷子(くさりかたびら)のような牡蠣剝き用のグローブ。團十郎さんはこれを使って、たくさんの牡蠣を器用に剝いた。牡蠣のおいしい季節になると、三重県志摩半島の的矢湾から牡蠣を取り寄せた。團十郎さん自らが殻を剝き、ベランダに置いた炭火焼きグリルで牡蠣の網焼きを担当したという。ワインを飲みながら和やかに午後を過ごす習慣は、そのまま希実子夫人が引き継いでいる。
牡蠣三昧で旬の味覚を堪能
牡蠣フライにはたっぷりのタルタルソースを添えるのが團十郎さんの好みだった。生牡蠣、酢牡蠣、焼き牡蠣、それぞれの美味しさを味わう。 名門、市川團十郎家の家庭料理を初めて公開 『成田屋の食卓』好評発売中
十二代目市川團十郎夫人が初めて明かす、成田屋(市川團十郎家)の家庭料理。春夏秋冬一年を通じ、團十郎、海老蔵も食べてきた献立の数々を紹介し、著者自らが、料理や家族にまつわる思い出を語る。歌舞伎の芸と伝統が役者に受け継がれていくように、子どもたち、孫たちに伝えたい「成田屋の味」は、どれも愛情あふれるものだった。カラー写真多数。巻末には、紹介した料理の作り方や、お取り寄せ情報も掲載。
撮影/小川知子 本誌・鈴木一彦
「家庭画報」2016年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。