心癒やす温泉宿 第11回(全17回) 今、行くとしたら、どこの温泉宿なのか。温泉宿ウォッチャーの意見を伺いながら、これまでの湯宿取材と併せ、改めて真剣に考えてみました。
前回の記事はこちら>> ふふ 熱海 木の間の月(静岡県 熱海温泉)
リビングルームからバイオエタノールの暖炉が灯るテラスを見る。右奥に露天風呂、左にベッドルームがある。プライベートな別邸で歴史ある湯を堪能
2007年の開業以来、リピーターを増やしている「ふふ 熱海」。21年春には、敷地内を流れる初川をはさんだ向かいに、別邸「木の間(このま)の月(つき)」が誕生しました。客室は6室のみ。すべてに源泉かけ流しの露天風呂付きプライベートガーデンテラスが備えられています。
プライベートガーデンテラスの露天風呂。シャンパン片手にガーデンソファでくつろぎながら何度でも湯に浸かる――滞在時間のほとんどをここで過ごすことになりそうだ。熱海の温泉の歴史は古く、713年の『伊豆風土記』にすでに記述が見られ、1604年には徳川家康が二人の息子を連れて湯治に訪れた記録が残ります。月を愛でながら1000年以上こんこんと湧き続ける湯に身を浸せば、体の芯から活力が満ちてくることを実感できるでしょう。
落ち着いたインテリアでわが家のような居心地のよさを感じる「ふふラグジュアリープレミアムスイート」の「宵月(よい)」では、日没後、バトラーがガーデンテラスの暖炉に火を灯します。グラスやタオルなどの交換・補充のサービスは、玄関横のユーティリティボックスを通じて、ドアを開くことなく行われるのも嬉しい配慮です。そんなプライベート感を保ったまま食事が楽しめるのが、鮨割烹「海の悠波」。
鮨割烹「海の悠波」のカウンターで腕を振るう久保池料理長。カウンター付き個室か、ゆるやかな仕切りのあるハイバックチェアのカウンターで、近海の海の幸を堪能できます。
下のフォトギャラリーから詳細をご覧いただけます。 Information
ふふ 熱海 木の間の月
静岡県熱海市水口町11-48
- 1室2名利用時で1泊2食付き1室11万円~ ご紹介した「宵月」は同22万円~(いずれもサービス料込み) 全6室 IN15時/OUT11時
撮影/本誌・坂本正行 取材・文/安藤菜穂子 ※入湯税や宿泊税などが別途かかる場合があります。表示されている宿泊料金は原則、シーズンの最低料金です。INはチェックイン時間、OUTはチェックアウト時間を表しています。料理は状況によって食材、盛りつけなど一部内容が変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。
『家庭画報』2022年2月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。