時が紡いだ洗練を現代の装いに
葡萄(えび)色地金通し袋帯「立浪(たつなみ)」
帯/小倉淳史
しっかりとした金通しの生地に波を描き、絞りの花を見え隠れさせた袋帯。古典的な辻が花のモチーフを金彩の波頭とともに描いたことで、フォーマル感が高まります。深い紫が光る地色は、大きな会場のパーティでも映えることでしょう。地紋が典雅なぼかしのきものや、織りの訪問着に合わせれば、趣味性の高いコーディネートになります。
白地絞り染め訪問着「艶容(えんよう)」
きもの/小倉淳史 帯81万5000円/銀座もとじ 和染 帯揚げ/和小物さくら 帯締め/道明 髪飾りにしたブローチ230万円/ミキモト(ミキモト カスタマーズ・サービスセンター)履物/銀座ぜん屋本店
2016年の伝統工芸近畿展に出品した作品。艶やかな濃紫の牡丹をスケッチし、木漏れ日が差す中に咲き誇る姿をきものに写しました。牡丹を黒で表し、葉と茎を薄緑で染め、黄色の縫い締め絞りで降り注ぐ木漏れ日を表してアクセントにしています。格調高い帯を合わせ、色数を抑えたコーディネートで、さらなる品格を漂わせます。
常盤貴子(ときわ・たかこ)さん
1972年神奈川県横浜市生まれ。
1993年ドラマ『悪魔のKISS』で注目され、本格的に女優の道をスタート。
以後次々とヒロインとして出演が続く。代表作は『愛していると言ってくれ』『ビューティフルライ フ』など。
12月16日から映画『花筺/HANAGATAMI』が公開中。
撮影/鍋島徳恭 ヘア&メイク/黒田啓蔵〈スリーピース〉 着付け/小田桐はるみ 木村節子〈市田美容室〉 小物スタイリング/土田麻美 きものコーディネート・取材・文/相澤慶子
「家庭画報」2018年2月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
「辻が花」のつじの字は二点しんにょうです。