奈良の桜紀行 第5回(全25回) 奈良の桜こそ、私たちが今いちばん見たい風景ではないでしょうか。新たに誕生した宿、地元に愛される美食処とともに古都の桜の名所をご案内します。
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春は菜の花、夏は蓮、秋はコスモスと季節ごとに目を楽しませてくれる花畑が広がる。大和三山(天香具山、畝傍山、耳成山)を望める見晴らしのいい場所としても有名。日の出や夕景の時間のすがすがしさは格別だ。都の栄華をしのび春爛漫の景色に出合う
平城京へと都を遷すまでの16年間、持統、文武、元明と3代の天皇が治めた藤原京。その中心にあった藤原宮の跡地は、現在では大極殿跡に基壇が姿を残すのみ。1キロ四方の原野には季節ごとに花が植えられ、橿原市民憩いの場となっています。
春の盛り、一面が菜の花の黄色で染まり、街道沿いの桜が見頃を迎えると、美しい彩りの競演を楽しもうと多くの人々が訪れます。
お花見がてら古人が踏みしめた地をそぞろ歩き、しばし悠久の時に思いを馳せてみてはいかがでしょう。
Information
藤原宮跡(橿原市)
橿原市醍醐町
- 近鉄「大和八木駅」から橿原市コミュニティバス「橿原市藤原京資料室前」下車、徒歩約4分
撮影/鍋島徳恭 取材・文/河合映江
『家庭画報』2022年4月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。