年を重ねるほど“仲よし”のひみつ。母と娘「二人の距離感」音無美紀子さん×村井麻友美さん

お互いの気遣いが育む絶妙な距離感

最近、麻友美さんと一緒に始めたことのなかには、ゴルフの再開も。ほかにも、ウォーキングなど、健康でいるための努力を惜しまずに行っている。

音無　でも、将来的には、絶対に迷惑をかけたくないと思っている！　私は経験がないけれど、友人から介護の話を聞くたびに、子どもにはそんな苦労をさせたくないと思う。そのためにも、いつも健康で、頭もしっかりしているように努力しようと心がけている。もし、手を借りざるを得なくなったら、料理ぐらい作ってくれると嬉しいな。


村井　ユーチューブは予行演習ね。娘としては、いつまでもやりたいことをやって楽しんでいてほしいな。元気でいてくれるのが何より嬉しい。

音無　私は、女優はもちろん日替わりのおばんざいを出すようなお店をやってみたいかな！

村井　後々の行き先が心配な、膨大な食器コレクションも生かせていいかもね。でも、きっと私が大変になるんだろうなという気もするけれど（笑）。

音無　よろしくお願いします。

村井　これから、さらにいい関係が築けたらいいね。両親の姿を見て、女優になった私にとって、ママはいつまでも最も尊敬する女性。以前、新国立劇場などでやらせていただいた『葉桜』で母娘共演をしたときに、その思いが強くなったんじゃないかな。“母”の顔しか知らなかったのに、役作りの仕方など、本当に勉強になったし、頼りになる。やっぱりすごいと感じたの。



たくさんのことを一緒にやってきたと感じている麻友美さん。それでも、今後はもっとプライベートで二人きりの旅行をしてみたいそう。

音無　嬉しいな! そんなふうにいってもらえて。私とマミの関係って、女優の先輩後輩、同志でもあるけど、何があったって不変なの母と娘なの。永遠に続くのよ。子どもを産んだとき、世界中で私をこんなに頼ってくれる存在はないという感動を覚えたもの。

だから、貴女がつらければ、私は10倍つらいし、嬉しければ100倍嬉しい。子どもに育てられているというのも、いつも感じているわね。

村井　私は、いつも照れくさくていえないけれど、産んでくれてありがとうって感謝しているの。

音無　ママは自分の母にそういう言葉を伝えそびれたことを後悔している。

村井　伝えるって大切だよね。

音無　そうよね、優しい気持ちになれるもの! ちょっとした気遣いはいつまでも仲よし母娘でいる秘訣ね。離れて暮らしているなら、最近はメールやラインでの連絡ですませる人が多いけれど、たまには電話をしてみるといいと思う。年をとると、声を聴くことは嬉しいことだと思う。

村井　一本の電話でも、関係性がよくなると思うわ。私たちも、そうやって、ちょうどよい距離感で、これからも一緒に人生を楽しめるといいね。