復活を遂げたMET
プッチーニ『トゥーランドット』(METライブビューイングより)ニョーヨークのメトロポリタン・オペラの最新公演を映画館で楽しめる、METライブビューイング。2021-22シーズンの第8作『トゥーランドット』は2022年6月10日〜16日(東劇のみ〜23日)に上映 © Marty Sohl/Metropolitan Opera1883年、ニューヨークでビジネスをする富裕層がマンハッタンに自分たちの劇場をと創設した、メトロポリタン・オペラ(通称MET)。
チケット収益だけでなく芸術を愛する人々の支援のもと、長い歴史を刻んできた。名だたる歌手がステージに立ち、高機能の舞台設備を有す、最高峰のオペラハウスだ。
2020年3月以降、パンデミックにより閉鎖を余儀なくされていたが、1年半ぶりに新シーズンがスタート。これに伴い、日本にいながらにしてMETを映画館で楽しめるMETライブビューイングも再開した。
MET総裁ピーター・ゲルブは、長期閉館はオペラ界の新陳代謝にとって良い機会となったと話す。
復活後のMETは、新作上演、女性指揮者や気鋭演出家の起用など、多様性を尊重する方向に舵を切った。
一方、世界的スター、アンナ・ネトレプコが題名役を歌う『トゥーランドット』など、絢爛豪華な王道の演目も健在だ。
スクリーンだからこそ観られる歌手の細かな表情、幕間インタビューも必見。旅がしにくい今、METが映画館に戻ったことは喜ばしい。
編集部おすすめ
METライブビューイング
2021-22シーズン ラインナップ
©Ken Howard/Metropolitan Opera●第5作 ヴェルディ『リゴレット』(新演出)※東劇のみ~2022年4月7日
●第6作 R・シュトラウス『ナクソス島のアリアドネ』2022年4月22日~28日
●第7作 ヴェルディ『ドン・カルロス』(新演出)2022年5月13日~19日
●第9作 ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』(新演出)2022年7月1日〜7日
●第10作 ブレット・ディーン『ハムレット』(MET初演)2022年7月15日~21日
上映劇場:東京(東劇、新宿ピカデリー)、大阪(なんば パークスシネマ、大阪ステーションシティシネマ)ほか、全国13都市20館で上映
料金:一般3700円、学生2500円、お得なムビチケカード3枚セット9600円
URL:
https://www.shochiku.co.jp/met/ 表示価格はすべて税込みです。
構成・文/高坂はる香
『家庭画報』2022年4月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。