麗しき「花の洋食器」 第2回(全9回) 日々の食卓の上に広がる小さな花園。「花の洋食器」と今の暮らしに即した使い方、楽しみ方をご紹介します。
前回の記事はこちら>> 長年絵付けに親しむ愛好家に聞いた「私流、器づかい拝見」
麗しい絵付けの世界に魅せられ、自らも筆をとって作品を作ってきた愛好家に、名窯の器の素晴らしさと、暮らしの中で使う楽しさを教えていただきました。
バラ柄が描かれた華奢なセットで中国茶を楽しむ。ミニチュアベースに茶葉を入れ、トレーに見立てた「マイセン」のお皿にのせてテーブルへ。デザインに宿る優雅な時代の空気感を味わう
古戸真穗さん(ふると まほ)石井逸郎さん主宰「SCANTIPS」の主任講師。自身のスタジオ「L’artde la table M(ラール ド ラ ターブル エム)」でも教室を開いている。若い頃から洋食器の美しさに惹かれ、少しずつ集めてきた古戸真穗さん。リビングのキュリオケースやキャビネットには、数百点ものコレクションが収められています。その大半が「ヘレンド」の器。
「花柄ひとつとっても、絵付けがとても多彩なんです。ペインティング技術とともにデザイン力の高さを感じます」と古戸さん。
バリエーションを楽しみたいと、カップ&ソーサーとケーキ皿は1客ずつを十数種揃えています。さらに「デザインや文様に、古き時代の趣を味わえるのも魅力」とも。
上の写真のシノワズリのセットも、かつての王侯貴族の美意識と優雅な暮らしを彷彿させるお気に入りです。美しき器は使う度に心を満たし、日常のワンシーンを、自分を愛おしむ特別なひとときにしてくれます。
下のフォトギャラリーで詳しくご紹介します。 撮影/本誌・坂本正行 取材・文/鈴木博美
『家庭画報』2022年4月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。