感情を司る「肝」の働きが低下。目の充血や筋肉の疲れも生じやすい
このような春に起こりやすい症状を、中国医学の基本理論「五行説」(次回の「漢方薬局だより」を参照)で考えてみましょう。
春は五臓の「肝」が悪化しやすい季節です。肝には肝臓の機能を統括する以外にも情緒の安定をもたらす働きがあり、「目」と「筋」との関係性があります。つまり春本番の4月には、何となく落ち着かない、イライラするなど精神的不安定のほか、目が充血する、筋肉が疲れるなどの症状が出やすくなるのです。
加えて、年度初めの4月は職場や家庭など生活環境が変わる時期でもあります。そのような変化によるストレスも食べすぎの引き金になりやすいことを意識して食養生に努めましょう。
撮影/本誌・武蔵俊介 イラスト/浜野 史 取材・文/浅原須美
『家庭画報』2022年4月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。