Cookbook_Everyday_18 Octoberこの時期のさんまは、脂がのって実においしいですよね。シンプルに塩焼きにするだけでも絶品ですが、パスタの具材としてもおいしいんです。「アガペ カーザマナカ」「オステリア アガペ」真中陽宙シェフのレシピでは、半量の肝を加えてうまみを出します。これまた秋の味覚の代表格であるなすを加えて、秋らしい一皿のできあがりです。さんまは、いわしやさば、あじなどの魚でも代用できるので、季節に合わせた旬の魚で作ってみてください。真中シェフのロングセラー『PASTA』より。さんま、なす、長ネギのペペロンチーノ 撮影:白根正治「さんまはよく焼かないとおいしさが出てこないので、塩をふってしっかり焼き色がつくまで焼きます。肝は1尾分全部を使うとソースが苦くなりますが、半量なら、ちょうどよいうまみになります。長ねぎの代わりに甘みと香りが強い下仁田ねぎを使ってもよいでしょう」(真中シェフ)。【材料 2人分】・パスタ(スパゲッティーニ) 140g・さんま 1尾・長ねぎ 正味40g(約1/2本)・なす 正味60g(約1個)・アンチョヴィのフィレ 8g・にんにく 1かけ(6g)・赤唐辛子 1/2本・パセリのみじん切り 大さじ1・ピュアオリーブ油 小さじ2・エクストラ・ヴァージン・オリーブ油 大さじ2・塩 適量・パスタをゆでるときの塩 湯の重量の1%・パスタのゆで汁 80~100cc【作り方】1:長ねぎは5cm長さの太めの棒状に切る。なすは5mm厚さの半月切りにする。アンチョヴィのフィレは刻む。にんにくとパセリはそれぞれみじん切りにする。パセリは葉を摘み取って細かく刻み、水に1~2分ほどさらしたあと(写真上)、茶こしなどにあけ、ふきんに移してきつく水気を絞る(写真下)。パセリ1/2本分の葉で約大さじ1量になる。赤唐辛子は中の種を除く。パスタをゆでるたっぷりの湯をわかす。盛り皿は使う前に温める。2:さんまは塩をふってグリルでよく焼き、身をほぐす。肝もとっておく。
3:パスタをゆではじめる。
4:フライパンを傾けてピュアオリーブ油とにんにく、赤唐辛子を入れ、弱火にかけて炒める。にんにくが淡く色づいたら、アンチョヴィ、長ねぎ、なすを一度に加えてさっと炒める。パスタのゆで汁50ccとパセリを加え、ひと煮立ちさせて火をとめる。
5:パスタがゆで上がる15秒前に4を中火にかけ、2のさんまと肝の半量を加えてほぐす。ゆで上がったパスタ、ゆで汁30~50cc、塩ひとつまみ、エクストラ・ヴァージン・オリーブ油を加えて「ぐるぐる混ぜ」してソースを乳化させる。
「アガペ カーザマナカ」「オステリア アガペ」オーナーシェフ、真中陽宙さんの『PASTA』は、基本のトマトソース、オイルソースからクリーム系、煮込みソース、ニョッキ、リゾットまで、パスタ料理全100レシピ収録の決定版。「ちょっとしたことだけど、とても大事」というプロのテクニックも余すところなく紹介しています。
PASTA(世界文化社) 真中陽宙(著) 定価:本体1,600円+税