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地味な花なのにプロのガーデナーに大人気の「バーベナ・ボナリエンシス」。その理由は?

2022.07.10

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

バーベナ・ボナリエンシス


バーベナ・ボナリエンシス

バーベナ・ボナリエンシスは、細い茎のすき間から背後の景色が見えるのが魅力。

■属科・タイプ:クマツヅラ科の宿根草

■花期:5月下旬〜10月
■草丈:80〜100cm

地味な花なのにプロのガーデナーさんに大人気!


バーベナはとても種類が豊富で、宿根草と一年草の両方のタイプがあります。今回ご紹介するのは「三尺バーベナ」の和名で知られる宿根草タイプ。3尺は約91cm。草丈が高いのが特徴で、少し紫がかった小さなピンクの花が分枝した茎の先端に咲きます。地味な花なのに、なぜかプロのガーデナーさんたちにとても人気があります。その理由はまっすぐに伸びた細い茎にあり!

奥に壁やフェンスなどがあるボーダー花壇の場合、手前から奥へ徐々に草丈が高くなるように草花を植えるのが常識ですが、たとえ草丈約100cmでも、バーベナ・ボナリエンシスならいちばん手前に植栽することも可能なのです。それは葉もほとんどつかない細い茎のすき間から背後の様子が透けて見えるから。あえてそんな使い方をすることで、自然な植栽の雰囲気を出すのがプロの技なのですね。

しかも、茎は細くても堅く丈夫なので、景色の邪魔になりがちな支柱を立てなくても自立してくれます。花期が長いのも魅力で、日本にあるイングリッシュガーデンなどでよく利用されるのも納得です。私がよく通る散歩道には門前にこの花を植えているお宅があります。楚々とした花は和風の植栽にもよく合い、見かけるたびにセンスいいなーと感心しています。丈夫な性質で、こぼれダネでもよく育つので、お近くでも利用しているお宅が見つかるかもしれませんよ。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

耐暑性も耐寒性も強い丈夫な性質で育てやすい宿根草です。冬季には地上部がなくなりますが、春先から葉が展開してくるのでご安心を。こぼれタネでよく増えるので、ボリュームが出すぎたら株分けし、込みすぎないようにします。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい ・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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