絶景の開運スポットへ 第11回(全23回) 地理風水師・御堂龍児(みどうりゅうじ)さんがすすめるパワースポットを中心に、その言葉を織り込みながら絶景を楽しみ、湯に浸かり、大地の恵みをいただく“開運旅”へ、ご案内します。
前回の記事はこちら>> 開運の旅へ「琵琶湖」
希少な“古代湖”の恵みをいただく
竹生島→長浜→近江八幡人々が親しみを込めて“うみ”と呼ぶ琵琶湖。滋賀県の6分の1の面積を占める雄大な湖は、古より人々の生活の礎となっています。独自の生態系を築く湖の幸、美しい水で育まれる地産食材、進化する発酵文化。琵琶湖の豊かな恵みをいただき、穏やかな水の力を五感で味わう。心と体にじんわりとエネルギーが満ちる旅に出かけましょう。
周囲2キロの竹生島は沖島に次いで琵琶湖で2番目に大きな島。古来「神の住む島」と崇められ人の住居はない。長浜港、今津港、彦根港からフェリーが出ているが、小型漁船を改造した湖上タクシーから見る竹生島はなお幻想的。〔パワースポット〕竹生島
竹生島神社の竜神拝所からの眺望。信楽焼のかわらけ(素焼きの平盃)に自分の名前と願い事を書いて拝所から投げ、眼下の宮崎鳥居の間を通せれば願いが叶うという。鳥居の周囲を覆い尽くしている白いものはすべてかわらけ。静謐な湖面に浮かぶ美しき神秘の島
日本最大の湖である琵琶湖は、400万年の歴史を持つ日本最古の湖でもあります。大半の湖が約1万年で消失する中、10万年以上の歴史を持ち、固有種が生息する“古代湖”は世界でもわずか。琵琶湖の神秘的な雰囲気は悠久の時によって醸成されたものなのかもしれません。
竹生島はそんな長命の湖に浮かぶ4島のうちの一つで、名前の由来は「(神を) 斎(いつ)く島」。国の名勝、史跡に指定、日本遺産に認定されている島の大部分は森で、白鷺など野鳥の楽園でもあります。参拝客が巡るのは山の急斜面に竹生島宝厳(ほうごん)寺と竹生島神社が建つ島の南側。伏見城から移築した竹生島神社の本殿(国宝)など貴重な建築が数多くあります。
「足を止めて佇み、空気の違いを肌で感じていただきたい」と話すのは宮司の生嶋厳雄さん。その言葉は「できるだけ長く滞在して光や風を感じることで、その地とつながることができます」(御堂龍児さん)という話と重なります。
竹生島神社(ちくぶしまじんじゃ)(都久夫須麻神社〈つくぶすまじんじゃ〉)滋賀県長浜市早崎町1821 TEL:0749(72)2073