旬を愛でる花旅・庭めぐりとは…毎週水曜日は、ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、“今が旬”の花の名所情報をお届け。今回は、早春に真っ先に咲くマンサクの隠れた名所をご紹介します。
旬を愛でる花旅・庭めぐり(21)
全国でも珍しいマンサクの並木路が楽しめる
〜埼玉・埼玉県営和光樹林公園
シナマンサクの花はとても個性的。細長くひらひらした花びらはよく錦糸卵にたとえられる。 撮影/横田秀樹心がときめくマンサクの花が輝く並木路
(文/高梨さゆみ)
埼玉県和光市にある埼玉県営和光樹林公園は、第2次世界大戦後、アメリカ軍に接収された「キャンプ朝霞基地」の跡地の一部で、20.2ヘクタールの広さを持ちます。
公園内には約5000本のさまざまな樹木が植栽され、現在ではジョギングをしたり、犬の散歩をしたり、また、樹木の間をのんびりと散策するなど、近隣の市民の日々の憩いの場となっています。
入場無料、終日開放のごく身近な日常的な公園に花の名所があるなんて、とても素敵なことではありませんか。
花の名所は公園の中央口を入って真っすぐ続く園路。1月末から咲き始めたマンサクが黄色やオレンジ色の花をたわわに咲かせ、輝くように美しい並木路を彩っています。早春の花木の中でももっとも開花が早いマンサクは、庭木としても人気が高く、観光ガーデンでもよく植えられていますが、マンサクの木がずらりと続く並木路というのは、なかなか珍しいと思います。
お天気のよい日を選んで、早春ならではのさわやかな輝きを愛でに出かけてみてはいかがでしょう。
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