鏡リュウジ 心の扉を開く タロットと占星術 第17回(全20回) 占いは未来を当てるだけではありません。自らの心の深層を探る──それも役割の一つ。あなたの心の扉を開くために、古の世界観の旅へと鏡リュウジさんが誘います。
前回の記事はこちら>> 水瓶座(1/20~2/18)
人類すべてに等しく届くまぶしい希望の光
17 星希望の象徴。混沌とした状況の中に光が見える時。誰かに無償の愛を注ぐ暗示も。【キーワード】希望/ビジョン/純粋さ/未来自分も周囲も尊重し個性を発揮する
あなたを守る運命のタロットは「星」です。ひときわ輝く大きな星の周りに、7つの光芒。これらのきらめきは希望を表しています。最も大きな星が表すものについては恒星シリウスやベツレヘムの星ではないかなど諸説ありますが、周囲の7つの星については、占星術で用いる7つの惑星、太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星だといわれています。宇宙の広大な時の流れによって動き続ける星たちは、占星術では地上の運命を照らし出すと考えられていますが、実際に届けてくれるのは、そのきらめきだけ。どんな人にも等しく、希望の光を見せてくれます。
この「星」のカードに守られた水瓶座が司るのは「平等」と「博愛」。過度な思い入れはなく自由な立場でいることが自分の、そして周囲の個性を輝かせると知っている星座です。個人を尊重する姿勢が目立つと、情がない、冷たいと思われがちですが、どんな人とも一定の距離を置き、えこひいきや肩入れをしないからこそ、周囲に対して平等に振舞えるのです。特にビジネスシーンでは、人間関係のしがらみに足をとられず、先進的なアイディアで現状を打破していくでしょう。先を見る力に優れているだけに、あなたの実力が正しく理解されないときもありますが、時代は必ず追いついてきます。アイディアはこまめに記録し、折々に振り返る形で活用すると時代とシンクロさせやすくなるはずです。
2022年後半は、幸運の星・木星が「知性」「コミュニケーション」の位置に。知識を得たい、広い世界に知り合いを増やしたいという思いが湧いてきて、知性を磨く好機です。読書、動画チェックは特におすすめ。最初は何を見聞きすればいいか悩みそうですが、大きな書店や図書館を散歩気分で覗いてみたり、動画サイトで気になるものを次々にチェックしたりしているうちに、あなたのアンテナに引っかかるものが見つかるでしょう。できるだけジャンルを狭めずにいるほうが、より強く好奇心をかき立てられます。
年末を迎える頃には、予想もしていなかったジャンルに傾倒し、気になったものを楽しむために早起きになるなど、毎日の生活にもメリハリが生まれているかもしれません。
1月20日〜1月29日生まれ「剣の5」あなたには、剣の5が持つ「傲慢」の性質が。これくらいならと思う気持ちが運命の落とし穴となる原因に。謙虚になり、批判にも耳を傾けると持ち前のクリエイティブな才能が輝きだすでしょう。
1月30日〜2月8日生まれ「剣の6」剣の6には「脱却」という意味があります。あなたは環境を変えるとストレスから解放されます。問題と向き合うときは視点を変えてみると吉。希望をつかむため、変更を恐れないことが大切です。
2月9日〜2月18日生まれ「剣の7」水瓶座の最後に生まれ、剣の7が表す「策略」の性質を持つあなた。勘がよく、頭の回転も速いため、賢く立ち回ることで幸運をつかみます。野心は公言するより内に秘め、不言実行に徹すると吉。
世界で最も売れ、タロットの定番ともいえるのが、これらのウエイト=スミス版(ライダー版)。神話的なモチーフが想像力を喚起する。『ライダータロット スタンダード〈U.S〉』より掲載。カード撮影協力/ニチユー、東京タロット美術館 文/鏡リュウジ 浅島尚美〈説話社〉 撮影/本誌・西山 航、大見謝星斗 撮影協力/ニチユー 東京タロット美術館 LECURIO 構成/三宅 暁〈編輯舎〉 星座絵は『19世紀の占星術師』(鏡リュウジ蔵)より
『家庭画報』2022年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。