鏡リュウジ 心の扉を開く タロットと占星術 最終回(全20回) 占いは未来を当てるだけではありません。自らの心の深層を探る──それも役割の一つ。あなたの心の扉を開くために、古の世界観の旅へと鏡リュウジさんが誘います。
前回の記事はこちら>> タロットと占星術の世界に迷い込む
占星術やタロットの世界にこれまでと違う興味をもったら、もう一歩踏み込んでみたい。まだ見ぬ世界へと導き、発見と驚きをもたらしてくれる──そんな役立つ情報を厳選しました。
1.東京タロット美術館
美術館で女性に人気のタロットカード。NORISANが描く心癒やされる鳥たち。鳥タロット5060円 メルヘンチックな世界が絵本のように展開。森のタロットセット4620円 宇宙をモチーフに描かれた異世界の神秘。スターチャイルド・タロット 初版 ローズ・ポータルボックス1万780円 韓国のアーティスト、クォン・シナによる美しい少女たちの物語。ドリーミング・ウェイ・タロット5500円 タロットよりシンプルでわかりやすいと人気のルノルマンカードの一種。ミスティカル・ルノルマン1980円 ※カードはサイズやシャッフルのしやすさも選ぶ際の大切なポイント。人気のオリジナルグッズ。クロスは占いの際の結界。2way55・オリジナルタロットクロス(全5色)3960円 クロスとカードがちょうど収まる。オリジナルタロットバッグ シャイニー(全3色)5280円 アクセサリーが語りかける。ペンダントヘッド(右)愚者1万7600円 (左)恋人2万900円500種類のタロットカードが揃いセルフリーディングもできる空間
2021年11月に東京・浅草橋にオープンした日本で唯一のタロット専門美術館。もともとサブカルチャー的な存在だったタロットをアートとして扱うことで、これまでタロットに縁のなかった人たちも大勢訪れている。来館者の年齢層も20代から70代までと幅広く、女性が8割。タロットカードの多種多様さに思わず目を見張る。書籍資料も充実。カードを借りて楽しむスペースがあるのも嬉しい配慮。
美術館が掲げるテーマの一つがセルフリーディングだ。
「旅や読書のように自己との対話の道具の一つとしてタロットを使うことを提案しています。当たる当たらないという表面的なことで終わってしまうのではなく、自分でカードを読み解くことによって、自分の中にある答えを見つけてほしい」と美術館を運営するニチユーの代表・佐藤元泰さん。
500種類のカードからお気に入りをファイルで選んで購入できる。自分にぴったりのカードがきっと見つかるはずだ。
東京タロット美術館東京都台東区柳橋2-4-2 Ubase浅草橋6階
営業時間:平日10時~19時(最終入館17時30分) 土曜9時~18時(最終入館16時30分)
日曜(イベント開催日は除く)・祝日定休
入館料/800円 入館は日時指定の予約制。
予約は公式サイト
www.tokyo-tarot-museum.art/より。
2.LECURIO(ルキュリオ)
魔術と科学が出会うアート&アンティークショップ
占いのお店ではない。けれど、かつての占星術的な世界を再現したようなアンティークショップだ。2015年にオープン。一歩店内に入ると、大小の天球儀、錬金術を思わせる蒸留器、装幀の美しい洋書の古書、剝製、60年代の英国の文芸新聞……ハリー・ポッターの世界に入り込んだかのようだ。「科学と魔術が一緒だった頃の名残のようなものが主ですね」という店主の岡部孝一朗さんのセンスが貫かれた空間がなんとも魅力的だ。
LECURIO(ルキュリオ)東京都杉並区高円寺北2-35-14
TEL:090-9200-8966
営業時間:14時~18時(年末年始除く)
月曜・火曜・水曜定休
3.歴史・美術・文化としてのタロットと占星術を探求する本
占いのやり方や運勢を書いた本は数多くあるものの、占いを文化として掘り下げたものは割合的には少ない。占術をアカデミックに論じる分野は確かにあり、占いに当たる当たらないの結果だけを求めるのとは別の新たな魅力がある。ここでは鏡リュウジさんの本を中心に選んでみた。
下のフォトギャラリーで詳しくご紹介します。 文/鏡リュウジ 浅島尚美〈説話社〉 撮影/本誌・西山 航、大見謝星斗 撮影協力/ニチユー 東京タロット美術館 LECURIO 構成/三宅 暁〈編輯舎〉
『家庭画報』2022年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。