【作り方】
1:鍋にサラダ油と米を入れ、弱火にかけて炒める。米は洗わずにそのまま使う。
2:米が透き通ってくれば、炒め終わり。米には焼き色をつけないように。炒めるのは煮くずれないよう、油の膜を作るのが目的です。
3:2に白ワインを入れて火を強め、米になじませながらアルコール分をとばす。
4:熱いブイヨンを入れて、火加減を弱火に戻す。
5:鍋底についた米をはがす感覚で、ときどき木べらで混ぜる。ずーっと混ぜ続けると、必要以上に粘りが出ます。焦げつかせない程度に、“ときどき”で充分。
6:火加減は、クツクツクツと軽い沸騰状態を保つ弱火。3分半くらい煮る。
7:浮いてくる気泡がはじけ、表面にポツポツと穴が開き始めたら、1回目の湯を加え、煮始める。最初は100ccほど、米がちょうど隠れるくらいに入れる。
8:5と同じように、ときどき混ぜ返しながら煮る。
9:水分が減って煮詰まった感じになったら、2回目の湯を加え、8のように煮る。2分間隔を目安に、5~6回くり返す。米が水面より少し顔を出すくらいに湯を入れ、煮上がってくる後半は、徐々に加える量を少なめに。
10:4でブイヨンを入れてから、15分ほどで煮上げる。硬めに煮上げるときは、用意した湯を全量使いきらなくてよい。米粒は硬すぎず、粘りすぎず、そしてつぶれずに弾力があること。鍋の中では、米粒がねっとりまとまっています。
11:塩をふり、ひと混ぜして火を止める。
12:バターを入れて、素早く混ぜる。
13:バターが完全に溶けきる前に、パルミジャーノ・レッジャーノの半量を全体にふり入れ、素早く混ぜる。チーズを全量、一気に入れると、一か所で固まってしまいがち。半分ずつ全体にふりかけて、均一に混ぜていきます。
14:残りのパルミジャーノ・レッジャーノを全体にふり入れ、混ぜる。
15:皿に盛り、すぐに皿の底をトントンと強く叩いて平らにならす。山形のままにしておくと、余熱で中央の盛り上がった部分の米が柔らかくなっていきます。盛ったらすぐに平らに!
吉川敏明シェフは60年代、19歳でイタリアへ渡り、ローマのレストランなどで修業を積んだ後、77年、西麻布に「カピトリーノ」をオープン。本場そのもののイタリア料理が食べられると、人気を博したレジェンド・シェフです。現在は東京・経堂で“ローマ風ワイン居酒屋”として「エル・カンピドイオ」を営んでいます。『「エル・カンピドイオ」吉川敏明のおいしい理由。イタリアンのきほん、完全レシピ』は吉川シェフが教える、家庭でも必ずおいしく作れるイタリアンの教科書。パスタ、リゾット、前菜、メインディッシュ、デザートまで42品を紹介。作り方はフルプロセス写真で、初心者に分かりやすく、ベテランも納得の内容です。
吉川敏明(著)
定価:本体1,600円+税