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美味手帖

農園ごとの味の違いを楽しんで。「ブルートーカイ コーヒー」で始める新しいコーヒー生活

2022.06.29

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インド発のスペシャルティコーヒーブランド「ブルートーカイ コーヒー」。紅茶文化が根強いインドで人々を魅了し、さらに世界へインド産コーヒーの魅力を発信しようと、昨年日本に上陸しました。その飛躍の理由と、コーヒー通も唸るおいしさの秘密を探ります。

知られざるインド産コーヒーの魅力


コーヒーの産地といえば、ブラジルやコロンビア、エチオピアなどを想像する人が多いのではないでしょうか。実はインドが世界有数のコーヒー大国であるということは、日本ではまだあまり知られていません。



チャイをはじめとした紅茶文化のイメージが強いインド。しかしインド産コーヒーの歴史はそれよりも古く、17世紀に遡るといわれています。現在もコーヒーの生産量は世界でトップ10に入るほどですが、インドで生産された高品質なコーヒーのほとんどが、ヨーロッパをはじめとした消費国に輸出され、日本はおろかインドでさえそのおいしさを知る人は少数でした。

「ブルートーカイ コーヒー」の誕生




「ブルートーカイ コーヒー」創業者のマット・チタランジャンさん(右)と妻のナムラタ・アスタナさん(左)。

アメリカで育ち、自身も無類のコーヒー好きだった創業者のマット・チタランジャンさんは、自国のおいしいコーヒーを国内で味わえないことに疑問を抱き、その現状を自ら変えることを決意。「ブルートーカイ コーヒー」は、知られざるインド産コーヒーの魅力をインドの人々に広めたいという思いからスタートしました。

創業当時、コーヒー豆の調達にあたって壁になったのは、生産者のコーヒーに対する認識でした。インドの生産者はコーヒーをあくまで海外向けの嗜好品と考えており、自らコーヒーを飲む習慣もほとんどありませんでした。高品質なコーヒーを作りながらも、その価値を知らず、国内向けには受け入れられないだろうと考える人が少なくなかったのです。



カフェにある丸窓は透明性のシンボル。訪れた人々にすべてを包み隠さず見せるという信念を表現している。

インド産コーヒーには大きな魅力があると信じていたマットさんは、農園を訪ねては生産者に直接その思いを伝え、少しずつ協力してくれる人の輪を広げました。現在、ブルートーカイ コーヒーが直接取引を行う農園の数は30以上にまで増え、40店舗以上のカフェを構えるインド最大のスペシャルティコーヒーカンパニーへと成長。その裏には同社のゆるぎないおいしさの追求がありました。

“農園からカップまで”妥協のないこだわり




コーヒー豆は、すべてスペシャルティコーヒー協会の審査基準で80点以上のものから厳選している。

ブルートーカイ コーヒーには、生産国発のコーヒーカンパニーゆえの強みがあります。それは豆の調達から焙煎、提供まで、すべての工程に密接に関わることができるという点。

買い付けの際に高品質な豆のみを厳選しているのに加え、コーヒーに関する知見を持ったスタッフが直接農園に赴き、生産者と協力しながら最適なコーヒーの生産に取り組んでいます。

また、焙煎はインド各地から届いたそれぞれのコーヒーの個性を最大限引き出すことを追求。焙煎後に毎回味と香りをチェックし、カフェで抽出されたコーヒーの味わいから遡って精製の工程を調整するなど、よりおいしい1杯のために、絶えずアップデートし続けています。



日本で販売されるコーヒーは、新鮮さを重視し、インドから生豆を輸入して注文ごとに国内で焙煎。焙煎は、バリスタがコーヒーの抽出技術を競う「ワールド・ブリュワーズ・カップ2016」でアジア人初の世界チャンピオンに輝いた粕谷 哲(かすや・てつ)さんが監修する。

ブルートーカイ コーヒーの公式サイトをチェック>>

「シングルエステートコーヒー」ならではの楽しみかた




ラトナギリ産地の農園。コーヒーを直射日光から守るため、「シェードツリー」と呼ばれる樹木を共に植える栽培方法は、日差しの強いインドならでは。農園が形成する環境は植物のみならず野生動物のすみかとしての役割も担っている。

ブルートーカイ コーヒーの商品の特徴は、ひとつの農園で収穫された豆のみを使用した「シングルエステートコーヒー」であるということ。パッケージには豆の品種や産地の情報が明記され、生産者が見えることで、買い手は安心感を覚えるとともに、気候や標高、土壌など、農園ごとに異なる環境が生み出す味わいの違いを楽しむことができます。



インド国内で最も標高の高い生産地のひとつ、アティカン産地のコーヒー。シナモンやクローブを思わせる香りがあり、フルーティな甘みとクリーンな酸味が調和した、バランスのよい味わい。「アティカン産地」200g 1020円。

また生産者にとっても、買い手が農園について関心を持つことがアイデンティティの確立につながり、栽培する豆の品質に対して誇りを持つことができるようになります。

好みの味のコーヒーを探し、気に入った農園の豆を買うことで、生産者を応援するという楽しみ方ができるのもシングルエステートコーヒーならでは。



リバーデール産地で生豆を選別する女性たち。ブルートーカイ コーヒーが取引する多くの農園では、電気や水道、医療施設や子どもへの教育など、従業員に対しての福利厚生にも力を入れている。

ブルートーカイ コーヒーでは、農園のどこで収穫されたかや収穫の時期はいつか、日照量はどのぐらいかなどによってさらに厳密に分けられたマイクロロットコーヒーも扱い、奥深いコーヒーの世界を堪能することができます。



パッケージの裏に描かれているのはインドの伝統的な手法によるアート作品。コーヒー農園や焙煎所の様子などがインスピレーションのもとになっている。

「インド産コーヒーの魅力をインドの人々に届けたい」という思いから始まったブルートーカイ コーヒーは、そのまなざしを世界へ向け、日本へと進出しました。

インドから遠く離れた日本でも感じることができる、生産者とのつながりは、1杯の飲み物にもさまざまなストーリーが込められていることに気づかせてくれます。

おいしいコーヒーを飲みながら、インドの文化や自然の風景、そこに暮らす人々に思いをはせる時間は、何気ない日常を豊かに彩ってくれるに違いありません。

Information

ブルートーカイ コーヒー ジャパン

表示価格はすべて税込みです。 ※2022年7月15日に価格改定を予定しています。
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