【訴えの多い体の不調】
★ 天野先生が効果を実感する主な治療法・対処法
! 似たような症状のある紛らわしい病気
1.めまい
自律神経の変調により、ふわふわしためまい、回転性のめまい、立ちくらみのようなめまいが生じる。
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鎮暈(ちんうん)薬〔めまいを改善する薬〕、
漢方薬〔苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)、五苓散(ごれいさん)、半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)〕
! メニエール病、突発性難聴、良性発作性頭位めまい症
2.だるい、疲れやすい
更年期女性の7割が訴える症状。エストロゲンの分泌が不安定になることや加齢による体力の衰えが考えられるが、根本的な原因はよくわかっていない。
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ホルモン補充療法、
漢方薬〔補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、人参養栄湯(にんじんようえいとう)など〕、
プラセンタ、
ストレス回避、
運動、
入浴! 内臓疾患、貧血、慢性疲労症候群
3.関節痛
加齢や体重増加による軟骨のすり減り、エストロゲンの欠乏による関節液(関節をなめらかに動かす液体)の減少によって起こる。
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漢方薬〔桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)、薏苡仁湯(よくいにんとう)、防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)など〕、
エクオール! 関節リウマチ、膠原病
4.肌の乾燥
皮膚の厚みを増し、保水力の維持に働くエストロゲンの減少により、皮膚が薄くなり乾燥しやすくなる。
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プラセンタ
5.冷え
体熱を作り出す筋肉量が少なく血液循環が悪い女性はもともと冷え性が多い。更年期には体温調節を担う自律神経の変調によりさらに冷えを生じやすい。
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漢方薬〔当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅししょうがとう)など〕、
運動、
温熱療法、
入浴! 甲状腺機能低下症、貧血
6.頭痛
更年期の頭痛は片頭痛が多い。エストロゲンの欠乏により血管の収縮・拡張を司るセロトニンが減少し、脳の血管が拡張して起こる。
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頭痛薬、
漢方薬〔呉茱萸湯(ごしゅゆとう)〕
! 脳腫瘍、脳血管障害
7.頻尿
エストロゲンの減少による骨盤底筋の衰えで生じる。
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骨盤底筋体操、
漢方薬〔清心蓮子飲(せいしんれんしいん)〕
8.肩こり、腰痛
エストロゲンの減少による筋肉の衰えなどが原因で生じる。
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漢方薬〔肩こりに葛根湯、腰痛に八味地黄丸(はちみじおうがん)〕、
プラセンタ、
鍼灸・整体・マッサージ、
運動、
入浴! 急性腰痛(ぎっくり腰)、腰椎すべり症
9.のぼせ、ほてり、発汗
自律神経の乱れにより体温調節がうまくいかず、突然顔が熱くなるホットフラッシュや、下半身は冷えているのに顔がほてる「冷えのぼせ」などが起きる。
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ホルモン補充療法、
漢方薬〔女神散(にょしんさん)、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)〕、
プラセンタ! 甲状腺機能亢進症、高血圧、心臓病
10.動悸・息切れ
循環器の活動を調整する自律神経のバランスが崩れることによって生じる。
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漢方薬〔加味逍遙散(かみしょうようさん)、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)など〕
! 狭心症、不整脈、心筋梗塞、甲状腺機能亢進症、肺塞栓症
その他の症状
●蟻走(ぎそう)感(アリが体の上をはいずりまわるような感覚)
★ 漢方薬(加味逍遙散)
●しびれ★ 和温療法/ビタミン剤(メコバラミン)
●膣症状(性交痛、かゆみなど)
★ エストリオールなど
●耳鳴り★ 腹式呼吸で治ることも多い
*NPO法人性差医療情報ネットワーク「女性外来マップ」では、女性外来を開設している医療機関(2018年現在約300か所)のリストを公開。
URL:
http://www.nahw.or.jp/hospital-info*「女性外来オンライン」(天野惠子先生主宰)では、天野先生ご自身が厳選した女性の健康の回復や維持に役立つ信頼性の高い情報を発信しています。
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