焼き野菜はひと工夫でよりおいしく。大原千鶴さん「アウトドアの野菜料理」レシピ

大原千鶴さん

（おおはら・ちづる）料理研究家。京都・花脊の老舗料理旅館「美山荘」に生まれ、自然に親しみながら和食の心得や美意識を学ぶ。理にかなった手法で作る家庭料理と簡単にでき上がる酒肴が幅広い層の支持を集めている。

夏野菜の酒肴や箸休めも、じか火の調理で香り高く

アウトドアの野菜料理は焼き野菜になりがちですが、酒肴や箸休めになる一品があると献立の幅が広がります。作りおいたものを用意しておくと、調理の流れがとてもスムーズ。なので、今回はマリネサラダやわさび菜の酢漬けは前もって仕込んでおきました。


焼き野菜はひと工夫でよりおいしくなり、ミニトマトやきのこはオリーブ油をかけてアルミホイルで包むとうまみが逃げず、なすは炭火や熾火にのせるとその香ばしさにびっくり。

オリーブ油と塩だけで味がまとまり、醬油やおろししょうがを加えると味の変化が楽しめます。洗っただけのミニトマトやオリーブ、フルーツは器に盛るだけで一品になり、食卓の彩りにもなります。

焼きなすと万願寺唐辛子

◆材料（3人分）
米なす 3本
万願寺唐辛子 1～2本

◆作り方
（1）なすは熾火か炭火の中に放り込み、トングで方向を変えながら全体を焼く。皮が黒く焦げたら取り出し、水で手をぬらしながら皮をむく。水っぽくならない程度に流水で軽く洗いながらむいてもよい。

（2）万願寺唐辛子とオリーブ油・塩各少々（材料外）をアルミホイルで包み、網にのせて焼く。万願寺唐辛子を取り出し1.5センチ幅に切る。塩は岩塩がおすすめ。

（3）器に（1）（2）を盛り合わせ、なすにオリーブ油・塩各少々（材料外）をかける。

いかと夏野菜のマリネサラダ

◆材料（3～4人分）
ミニトマト 約10個
いか（刺し身用）1/2はい
きゅうり 1本
パプリカ（赤・黄） 各30グラム
紫玉ねぎ 50グラム
アボカド（皮をむいて種を外したもの） 1個
（A）オリーブ油 大さじ2、レモン果汁 大さじ1、塩 小さじ1/2、こしょう 少々
好みの葉物野菜、レモンの皮（せん切り） 各適量

◆作り方
（1）ミニトマトは半分に切る。いか、きゅうり、パプリカ、紫玉ねぎ、アボカドは1.5センチ角に切る。

（2）ボウルに（1）を入れて（A）を加えてよくあえ、10分以上おく。器に盛り、葉物野菜とレモンの皮を飾る。

焼き揚げとわさび菜の酢漬けのあえもの

◆材料（3～4人分）
油揚げ 1枚
わさび菜の甘酢漬け*

◆作り方
（1）油揚げは金串を刺してじか火であぶり両面がカリッとしたら、食べやすい大きさに切る。

（2）（1）をボウルに入れ、わさび菜の甘酢漬け適量と漬け汁少々、醬油適量（材料外）を加え、ざっくりとあえて器に盛る。おろししょうが適量（材料外）を添える。

*わさび菜の甘酢漬けの作り方
わさび菜1束（200グラム）はボウルに入れて熱湯を回しかけ、すぐに水にさらして冷やす。2センチ幅に切って水気をギュッと絞り、清潔な保存容器に入れる。甘酢（米酢 大さじ4、砂糖 大さじ2、薄口醬油 大さじ1、塩 小さじ1/4を合わせる）を加え、ふたをして1分ほど容器を振る。冷蔵庫で一晩おく。

オクラとろろ

◆材料（2～3人分）
オクラ 1袋（約8本）
（A）だし 大さじ1、薄口醬油 小さじ1/2、塩 ひとつまみ
うずら卵の卵黄 2～3個

◆作り方
（1）オクラはさっと洗って塩適量（材料外）をまぶしてもみ、洗ってガクを包丁で外し、熱湯でゆでて水気をきる。包丁で粗く刻んでたたき、ボウルに入れて（A）を加えてあえる。

（2）器に盛り、うずら卵の卵黄をのせる。