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「ラ・グランド・エピスリー・ド・パリ 右岸店」の店内。エピスリー・カンティーヌ《Epicerie - cantine》
食材のお買い物と、ヘルシーなランチが楽しめる店(前編)
(パリ特派員:大島 泉)
パリのデパ地下と言えば、これまでは、左岸のボン・マルシェの食品館「ラ・グランド・エピスリー・ド・パリ」と右岸の「ギャラリー・ラファイエット・グルメ」の2軒でした。どちらも実際には地階のフロアだけではないけれど、日本のデパ地下と共通する、美味しいものをこれでもかと集めた、パリジャンにも訪問者にも 定番の人気です。
「プランタン・デュ・グー」7階のエピスリーフロアそんなところに、昨年秋から今年の冬にかけて、2つ大規模店の参入がありました。
まずは、11月にパリ16区の高級住宅街パッシーに「ラ・グランド・エピスリー・ド・パリの右岸店」が、そして1月には、老舗プランタン初の食品売り場となる、「プランタン・デュ・グー」です。
今、パリで大ブームの新業態「エピスリー・カンティーヌ」ともにデパ地下的要素に加えて、お店の食材を使ってシェフが作る料理をその場で食べられるレストランが併設されているのが特徴です。デパ地下というカテゴリーにとどまらない、ここ数年パリで注目されている“エピスリー・カンティーヌ”という業態を、百貨店サイズに拡大したもの、ともいえましょう。
エピスリー・カンティーヌ、日本語でいうならば「食材店食堂」「エピスリー」とは食材店のこと。有名なフォーションやエディアールなどから、街角の個人経営の店まで、日々使う食材を売っているお店のことを指す言葉です。
プランタン・デュ・グー8階
プランタン・デュ・グー7階のカーヴ(ワイン売り場)「カンティーヌ」とは食堂のこと。本来は学校や職場の食堂を表す言葉ですが、「レストラン」いう言葉に比べるとカジュアルで気楽な雰囲気の外食店にも、この言葉を好んで使う傾向があります。
食材のお買い物ついでに、その店で売っている安心な材料を使って調理した食事ができる店が、“エピスリー・カンティーヌ”です。
注目のエピスリー・カンティーヌ(1)
「プランタン・デュ・グー」に潜入!
「プランタン・デュ・グー」、訳せば“味覚のプランタン”。1865年開業のこのお店にとって初の食品売り場とあって、今年の冬のパリで大きな話題です。
コンセプトもはっきりしていて、メイド・イン・フランスに徹底的にこだわったセレクト。メンズ館のフランス式7階と8階フロア合わせて1700㎡という広さ。そして、デパ地下ならぬデパ上な、パリを見渡す絶景のガラス張りで叶う“空中のエピスリー”です。 では、実際に行ってみましょう!