力を加減しやすい“柄が短い”メイクブラシを初めて世に送り出したのも藤原さんだった。「女性の手のサイズぴったりする長さがあれば十分だから」。黒木 瞳さん（女優）
「魔法のような力があるメイクは誰にでもできることではありません」出会いは私が20代の頃、かれこれ40年来のつきあいです。最初に出会ったときから今まで、美しさに対する美学がブレていない。だから信頼できますし、安心してメイクをお任せできました。
ミッチー（藤原さん）は「メイクはその人の輝きを引き立たせるだけ」、といつもおっしゃっていますが、決してそれだけではなく、彼女のメイクには魔法のような力があると感じます。彼女自身の人柄や生きる姿勢、人徳のような、テクニックだけではない何かが、人に魔法をかけるのだと思います。
山本浩未さん（ヘア＆メイクアップ アーティスト）
「生き方すべてが私のお手本。そう思える存在に感謝しています」日本女性の美しさが世界トップレベルといわれる、もとを作ったのが藤原さんという人。外国人主流だったものを日本人に合わせ理論的に落とし込み、メイクのあり方を伝え続けてくれました。
今回の決断も含めて、絶対的に「格好いい女性」。美意識があり、ストイックな努力家。私の憧れであり、お手本です。メイクだけは真似してみても、足元にも及びませんでしたが（笑）。「こういう人になりたい」と何十年も思える存在がいたから、今までメイクの仕事を続けてこられたのだと、感謝しています。
心に留めたい藤原美智子さんの言葉
・前向きに生きようとしているとき、「きれい」はグンと表れてくる
『「きれい」を引き出すメイクの輪郭』より・だれだって最初から100％の美人なんていない。美人への道が見えている人だけが、そこへ到達出来るのです
『「きれい」への77のレッスン』より・スタイルのある人と美しい人。どちらかを選ぶとしたら私は迷わず前者を選ぶ
『メイクの神髄』より撮影／富田眞光〈vale.〉 取材・文／松本千登世
『家庭画報』2022年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
