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実は6月から咲く秋の七草「オミナエシ」。蜜に集まるチョウとの写真を撮りに花散歩へ!

2022.08.30

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

オミナエシ


オミナエシ

ごく小さな花が密集した花序はふんわりと軽やかなボリューム感。透明感のあるオミナエシの黄色には、夏の盛りを過ぎ、初秋を迎える季節の空気感がよく似合います。

■属科・タイプ:スイカズラ科の宿根草

■花期:6月〜10月
■草丈:50〜100cm

散歩道でも見かける秋の七草です


本日も秋の七草の一つを紹介します。オミナエシは秋の花という印象が強いのですが、実は6月から咲き始めるので、散歩道でとっくに見かけている方もいらっしゃると思います。

黄色の小花が煙るように咲く姿は、遠目に見ると、そこだけ輝いているかのように見え、ついそちらの方向へ足を向けてしまいます。古くから親しまれている花ですが、いつも身近にある気がして、これまで取り上げる機会が少なかったような気がします。

そんなオミナエシの魅力にあらためて気づかせてくれたのは、2人のイギリス人ガーデンデザイナーさん。

ポール・スミザーさんは鳥取県のガーデンで日本に自生する花の一つとしてオミナエシを群植し、透明感のある黄色の美しさと同時に、繊細な草姿でありながら野草のような強さを示してくれました。

スコットランド人のニコラス・レナハンさんはオミナエシはよく目立つ花色でありながら、主張しすぎることがなくほかの草花とよく調和する、と教えてくれました。たしかに心が和むナチュラル風のガーデンに、オミナエシはよく似合う、とその魅力を再認識。

以来、気にかけていると近所にある公園や散歩道でもよく咲いていると気がつきました。

花の盛りの時期にオミナエシを見かけると、さまざまなチョウが花の近くをひらひらと舞っているのによく出会います。実はオミナエシの花にはチョウが好む蜜が豊富に含まれ、日本の主要な蜜源植物になっています。いまならオミナエシの花×チョウの素敵なコラボ写真が撮れるので、ぜひ探してみてください。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★☆☆☆☆

日当たりのよい場所を好むので、日照が足りないと生育不良になることがあります。植えつけ時に元肥を土に混ぜておけば、その後の追肥は必要ありません。逆に肥料が多すぎると葉ばかりが茂るようになります。草丈がそこそこ高くなるので、伸びすぎたら摘芯するとわき芽が殖えてボリュームアップします。風当たりが強い場所では倒伏防止のために支柱を立てておきます。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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