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花をアップで見ると、ドクロマークのよう!? 秋の花壇を彩る小花「アンゲロニア」

2022.09.09

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

アンゲロニア


アンゲロニア
白、ピンク、濃淡紫。アンゲロニアのパステルカラーが優しい印象の花壇。淡い緑色の花穂とスマートな葉はパイナップルリリーとも呼ばれるユーコミスです。

■属科・タイプ:オオバコ科の一年草
■花期:6月〜10月

■草丈:30〜100cm

初秋のパステルカラーの小花は新鮮な印象


梅雨の間から咲き始め、秋まで花が続くアンゲロニア。どの時期にご紹介しようか迷いましたが、パステルカラーの小花が少ない秋に活躍してくれることから、この時期にご紹介することにしました。よく訪ねるガーデンでは初秋の庭にパステルカラーを入れたくて、あえてタネまき時期を遅くし、7月に植えつけをするそうです。

私の近所のお宅では道路に面したレイズドベッド(石などで立ち上げた花壇)に白、ピンク、紫のアンゲロニアを植えていて、10月末まで美しい花色で埋まります。毎年決まってアンゲロニアなので、きっとお気に入りなのだろうな、などと想像しながら眺めていると、ちょっと楽しい気分になってきます。

アンゲロニアの花名は、ラテン語で「天使」の意味のアンゲロスに由来しているといわれます。愛らしい花によく似合う名前だと思う一方、花をアップで見るとドクロに見えるともよくいわれています。口を開けたような花の形は、たしかにそう見えなくもなく…。散歩の途中で見かけたら、ぜひアップで観察してみてください。

アンゲロニアには、花壇の他、鉢植えやハンギングバスケットにも利用しやすい草丈が30cmほどのタイプと、花壇の後方に利用しやすい高性種があります。中南米の熱帯から亜熱帯が原産地で、耐暑性に強いものの、耐寒性は弱く、日本では一年草扱いにされます。

栽培の難易度


★☆☆☆☆

タネからでも比較的容易に栽培できます。タネまき適期は3月〜5月。人気の一年草なので、苗も春に豊富に出回ります。日当たりがよく、少し湿り気のある土壌を好みます。地植えの場合は雨が降らない日が続き、土壌が乾燥しているときに水やりをします。花期が長いので、植えつけ時と8月のお盆明けくらいに緩効性肥料をまきます。花は終わると自然に落ちるので、摘む必要はありません。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい ・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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