効能別・心と体を癒やす手作りスパイスビネガー
全ビネガー共通※ビネガーは米酢やワインビネガーなどお好みの酢を用いる。
※ビネガーを保存する容器は使用する前に煮沸する。
※食材は必ずビネガーに浸す。
※でき上がったスパイスビネガーはすべて冷蔵で保存する。
左から唐辛子ビネガー、サフランビネガー、黒こしょうビネガー左・食欲を高める唐辛子ビネガー
使用スパイスの健康効果唐辛子に含まれる「カプサイシン」の辛味は舌や胃を刺激するため、唾液や胃液の分泌が多くなり、食欲を増進させる効果がある。アドレナリンの分泌を促して脂肪燃焼効果も高める。
作り方鍋にビネガー(100ml)と塩(5グラム)を入れてひと煮立ちさせたところに、生の青唐辛子やハラペーニョなどを加え、冷まして容器に移す。5日ほど漬け込めば唐辛子も細かく切って辛味調味料として使える。
中・美肌を作るサフランビネガー
使用スパイスの健康効果サフランは強い抗酸化作用がある「カロテノイド」を含んでいるため、老化の原因となる活性酸素の発生を抑える働きがあり、アンチエイジング効果が期待できる。
作り方容器に入れたビネガー(100ml)にサフラン(2~3本)を漬け込み、ビネガーが赤みのある黄金色に染まったら、通常のビネガーと同じ使い方で料理に利用する。
右・血行をよくする黒こしょうビネガー
使用スパイスの健康効果黒こしょうに含まれる辛味成分の「ピペリン」には血管を広げて血行をよくする働きがあり、冷え症の改善に効果的。また、胃腸を刺激して消化機能を高め、食欲を引き出す。
作り方容器に入れたビネガー(100ml)に黒こしょう(20粒)を漬け込み、ビネガーが黒色に染まったら、通常のビネガーと同じ使い方で料理に利用する。
左・しょうがとシナモンのトマトビネガー 右・カルダモンとクローブのフルーツビネガー左・脂肪を減らす むくみを防ぐ
しょうがとシナモンのトマトビネガー
使用スパイスの健康効果しょうがの辛味成分「ジンゲロン」は脂肪燃焼を促進、殺菌作用もあり、食中毒や風邪の予防も期待できる。シナモン中の「シンナムアルデヒド」は温度受容体を刺激し、17度以下を感知するTRPA1(トリップ・エーワン)を活性化させて冷感が高まる。発汗を促しむくみを予防。
作り方1.鍋にアップルビネガー(200ml)、水(200ml)、三温糖(大さじ3~5)、しょうが(薄切り2枚)を入れてひと煮立ちさせ、冷ます。
2.ミニトマト(20~30個)、シナモン(1本)を瓶に入れ1を注ぎ、2日以内に食べ切る。トマトの皮をむくと味がよくしみ込む。
右・心を落ち着かせる 若々しさを保つ
カルダモンとクローブのフルーツビネガー
使用スパイスの健康効果カルダモンに含まれる香気成分「1.8-シネオール」と「α-テルピネオール」には緊張を解きほぐし、心を落ち着かせる効果がある。クローブに含まれる「オイゲノール」には優れた抗酸化作用があり、活性酸素の発生を抑えて老化や病気の予防に役立つ。
作り方1.鍋にアップルビネガー(200ml)、水(150ml)、三温糖(大さじ3)、はちみつ(大さじ3)を入れてひと煮立ちさせ、冷ましてからレモン汁(1個分)を加える。
2.お好みのフルーツ(オレンジにクローブを2本刺す)をカットして容器に入れ、割れ目を入れたカルダモン(2粒)を加え、(1)を注ぐ。2日以内に食べ切る。
〔特集〕女性ホルモンに働きかける スパイスの香りで健やかに(全9回)
撮影/鍋島徳恭 スタイリング/阿部美恵 取材・文/渡辺千鶴
『家庭画報』2022年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。