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鮮やかな色のポンポンが愛らしい。見ていて飽きないユニークな花「センニチコウ」

2022.09.12

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

センニチコウ


センニチコウ
神奈川県にあるガーデンで、センニチコウの人気品種‘ファイヤーワークス’を群生させる景色に出会いました。ピンクの丸いポンポンがたくさん咲く景色は、華やかながら秋の野原のようなナチュラルさが感じられます。

■属科・タイプ:ヒユ科の一年草、または宿根草
■花期:7月〜11月

■草丈:30〜100cm

鮮やかな色のポンポンが愛らしく定番の人気


鮮やかに色づく部分は花ではなく苞(ほう)。この苞の色が長く褪せずに残ることからセンニチコウ=千日紅と名づけられました。夏〜秋の花壇では定番の人気花で、個人邸の庭や外周りの植栽でもよく利用されているので、出会う機会は多いと思います。花径2cm程度のポンポンがよく咲き、花色も赤、白、ピンク、紫と揃っているため、この時期のどんな花とも合わせやすいのも、定番人気の理由だと思います。

センニチコウには草丈が100cm程度まで伸びる高性種と、草丈が30cm程度の矮性種があり、植える場所に合わせて使い分けができます。基本種のグロボーサは耐寒性が弱いため一年草扱いですが、キバナセンニチコウとも呼ばれるハーゲアナ種は地下に球根を作るため、温暖地では宿根することもあります。

種類豊富なセンニチコウの中でも、最近人気が高いのが‘ファイヤーワークス’という品種です。名前のとおり花火のように弾ける花形がユニークで、アップで見るとピンクの苞から黄色のしべが飛び出しています。この品種も土中に根茎が残り、温暖地では冬越しができるエリアもあります。

センニチコウはドライにしても色が褪せないため、ドライフラワーにもよく利用されます。栽培も比較的容易なので、ご自身の庭でも咲かせてみてはいかがでしょう。

センニチコウ
‘ファイヤーワークス’を見つけたら、ぜひアップで観察してみてください。花火のように弾ける花形で、黄色のしべが飛び出してよく目立ちます。見ていて飽きないユニークさです。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★☆☆☆☆

日当たりがよく水はけのよい土壌に植えつけます。植えつけ時に元肥を加えれば、その後の追肥は必要ありません。ただ、夏の終わりに花付きが悪くなったら、緩効性肥料を施すと秋の間も長く咲き続けます。苞は咲き進むと楕円形になり、下のほうが茶色くなります。見苦しく感じたら切り取ってかまいません。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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