緊張型頭痛と片頭痛が混在することもある
デスクワークや車の運転で同じ姿勢を続けたときや目の疲労などがきっかけで、頭の両側に締めつけられるような痛みが出るのが緊張型頭痛です。片頭痛とは異なり、体を動かしても痛みが悪化せず、吐き気は伴わないのが特徴です。
緊張型頭痛を感じたら、鎮痛薬を飲む前にまず下に挙げたような簡単な体操をしてみましょう。同じ姿勢を続けない、朝に肩がこるなら枕を替えるなどの工夫も大切です。
なお、片頭痛と緊張型頭痛が混合する患者もいます。「実は片頭痛のほうが肩こりが強い傾向があります。ですから、肩こりの有無で頭痛を区別せず、頭痛が起こるたびにどちらの性質をもつ頭痛かを考えて、対応を変える必要があります」。
緊張型頭痛の予防・治療になる頭痛体操
(片頭痛の予防にもなる)
【腕振り】
(1)ひじを軽く曲げ、両腕を胸の前で水平に上げる。
(2)正面を向いたまま、腕を左右に振って体をひねる。
*左右に1~2分間振るのを1セットとして、1日5~6セット行う。
【肩回し】
(1)ひじを曲げ、指を軽く握って、胸の前に構える。
(2)リュックサックを背負うように両肩を前に大きく回す。
(3)続いて、上着を脱ぐように両肩を後ろに大きく回す。この動きを繰り返す。
*(2)と(3)各10回を1セットとして、1日5~6セット行う。
【上半身ストレッチ】
(1)背もたれのある椅子に座り、床に足をつける。両手を組んで、上に伸ばす。
(2)背もたれにもたれて、上半身を後ろにゆっくりそらし、ゆっくりもどる。
(3)両腕を上に伸ばしたまま、左にゆっくり倒し、ゆっくりもどる。右も同様に行う。この動きを繰り返す。
*(1)から(3)まで10回を1セットとして、1日5~6セット行う。