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「慢性腎臓病(CKD)」とはどんな病気? 初期には自覚症状がなく、気づかないうちに悪化も

2022.08.03

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尿の生成、血圧の調節など重要な働きをする腎臓


腎臓はそら豆のような形をした臓器で、背中側に2つあります(下図参照)。

血液から尿を作り出すほか、血液中のカルシウムやカリウムなどのミネラルや酸性・アルカリ性の調整を行っています。

さらに、血圧を上げる酵素のレニン、逆に血圧を下げる物質カリクレインやプロスタグランジン、赤血球の産生を促進するホルモンであるエリスロポエチンを分泌し、骨の強化を促す活性型ビタミンDを生成しています。

腎臓の位置と働き


腎臓の位置と働き

腎臓は胃や肝臓の裏側の左右に1つずつあり、右側が少し下がっている。1つの腎臓に尿を生成・輸送するネフロンが100万個ほど存在する。血液はネフロンの糸球体でろ過されて原尿が作られる。近位尿細管と遠位尿細管では原尿から必要な水分やナトリウムなどの電解質、アミノ酸などを吸収し、尿酸、カリウム、クレアチニン、薬物といった不要な物質を尿中に排出する。原尿は集合管でさらに濃縮される。原尿の生成量は1日150~180Lで、尿として排せつされるのは約100分の1。CKDになると尿の生成が滞り、老廃物の排せつが妨げられる。

1つの腎臓には約100万個の糸球体があります。1個の糸球体は直径0.2ミリ程度で、中では細い動脈が毛糸玉のように絡み合っています。この細い動脈の中を血液が通るときに血管壁の小さな孔でろ過が行われ、血液から尿が生成されるのです。

CKDは、この腎臓のろ過能力が落ちている状態で、老廃物を排出する機能やミネラルなどの調整機能が低下し、体全体に影響が及んでいきます。

慢性腎臓病(CKD)が進行すると現れる症状


*初期には自覚症状はほぼない

●むくみ
●体のだるさ
●貧血
●息切れ
●薬の効きにくい
●高血圧
●不整脈
●食欲不振
●吐き気・嘔吐
●皮膚のかゆみ・
●色素沈着
●こむら返り

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7「慢性腎臓病」
7−1 「慢性腎臓病(CKD)」とはどんな病気? 初期には自覚症状がなく、気づかないうちに悪化も
7−2 慢性腎臓病(CKD)<後編>(7/29公開予定)
イラスト/にれいさちこ 取材・文/小島あゆみ

『家庭画報』2022年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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