女性ホルモンに働きかける スパイスの香りで健やかに 最終回(全9回) スパイスには漢方薬に使われるものも多く、古よりその健康効果が期待されてきました。近年の研究から、スパイスの香りが脳の視床下部に作用し、女性ホルモンを増やすこともわかっています。この夏は更年期のゆらぎを乗り越える健康アイテムとしての魅力に注目してみましょう。
前回の記事はこちら>> 朝岡久美子さんの“香る”生活拝見
スパイスのある日常で、健やかに暮らす
「調味料はもちろんのこと、入浴剤や虫よけ、そして打ち身の手当ての際の湿布薬でさえターメリックを使った母の手作りでした」
ご両親から受け継いだ“スパイスの知恵”が今も朝岡さんの暮らしの基本にあり、その健康と美しさを支えています。
こうした知恵の中から誰もが取り入れやすい選りすぐりの活用術を紹介していただきます。スパイスの香りがあるだけで日々の暮らしが豊かで健やかになります。
「エピス ギンザ」オーナーシェフ・スパイススタジオ代表
朝岡久美子(あさおか・くみこ)さんスパイス会社を経営する両親のもとで育ち、大学では農学部で食の根幹を学ぶ。「スパイスブレンドが織り成す香りと味覚」をテーマに、アカデミー事業、コンサルタント、講演などを通してスパイスの新たな魅力を発信。http://www.epiceginza.co.jp/[スパイスリンス]で若々しい黒髪を保つ
テーブルランナー/麻平4種のスパイスをブレンドしたスパイスリンスを愛用し、白髪がほとんどない艶々した黒髪を保つ朝岡さん。山椒に含まれる「サンショオール」は育毛剤等に配合される成分なのだそう。リンスは適度に水で薄めて頭皮にもみ込み、髪全体にまんべんなくなじませ、洗い流す必要はありません。タオルで髪の水分をしっかり取ったら、オリーブオイルを髪の表面につけ潤いを与えます。
作り方沸騰させた水(400ml)にローズマリー(大さじ3)、クローブ(3粒)、山椒(大さじ1)、アニスシード(小さじ2)を入れて3~5分間弱火で煮立てる。冷ました後、濾して密封容器に移し冷蔵庫で保存。10日ほどで使い切る。
[スパイス入浴剤]で芳香療法を楽しむ
密閉空間となる浴室は芳香療法を楽しむのにあつらえ向きの場所。スパイスやハーブの爽やかな香りが一日の疲れを癒やし、朝岡さんに明日への活力を与えてくれます。バスタイムが豊かな時間に。
作り方大きめのだし用袋にドライのクロモジ、カモミール、レモングラス、オレンジフラワー、しょうが、唐辛子、クローブを適量詰めて、浴槽に浮かべる。季節や体調に合わせて変更してもよい。