眼圧の高さや循環障害、近視などがリスクになる
緑内障は、眼圧が高く、視神経が圧迫されて傷つくこと、血管が細くて視神経付近の血流が減ってしまうこと、加齢、近視などが発症のリスクになるとされています。
遺伝的に緑内障になりやすい人もいます。また、胎児期に眼圧を調節する機構に不具合が生じた場合も緑内障になりやすいことが知られています。ほかに、薬や糖尿病が原因で起こる続発性緑内障もあります。
緑内障の進行のしかたは個人差が大きく、「年単位で視野が急速に欠ける患者さんもいますし、治療効果もあって、進行がゆっくりになる患者さんもいます」と木内先生。
治療をしていても急激に進行し始めるケースもあり、「眼科医としてはそのタイミングを見逃さないことが重要と肝に銘じています。そのためにも患者さんには定期的に診察を受けて、治療を続けていただくことがとても大切なのです」と強調します。
緑内障の特徴
●視神経が次第に冒され、視野が欠けていく
●初期の軽い視野の欠損は脳が補正するため、自覚できない
●いったん欠けた視野は戻らない
●放置すると視野の欠損部が広がり、失明することもある
●眼圧が高いと緑内障のリスクが高まる
●眼圧があまり高くなくても緑内障になることがある
●多くの場合、両目に生じる
イラスト/にれいさちこ 取材・文/小島あゆみ
『家庭画報』2022年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。