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40代以上の5%、75歳以上の10%が緑内障。知っておきたい病気のタイプと治療法

2022.08.19

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薬やレーザー治療、手術を組み合わせ、眼圧を下げる


治療の目的は眼圧を下げることではなく、視機能を守ることです。「治療の選択は病態にもよりますし、眼科医によってこだわりを持つ点が異なるのが現状です」。

開放隅角緑内障では、まず目薬で効果を見て、その後、レーザー治療や手術が行われます。目薬は種類が多く、効果と副作用のバランス、患者の年齢などを考慮して選ばれます。

片側の目が緑内障と診断された場合、「もう片方も緑内障になることが多いので、両眼への点眼をすすめることが多いですね」。


点眼薬は毎日、長期間使うため、薬に対するアレルギーが出やすく、「いったんアレルギーが出るとほかの点眼薬も使いにくくなります。アレルギーによる症状にステロイドの点眼薬や軟膏を使って点眼薬を使い続けるのは危険です」。

1剤目で効果がみられない場合、「2剤目を追加するか、レーザー治療か手術かを選んでもらうことが多いですね。目薬を3種類4種類と追加すると副作用で目の組織が変性し、その後のレーザー治療や手術の効果が落ちます」。炭酸脱水酵素阻害薬の飲み薬は、木内先生は手術までの期間をしのぐための一時的な服用にしか処方しないそうです。

レーザー治療は、目詰まりしている線維柱帯を刺激して、房水の通りをよくするものです。房水を作る毛様体の部分やその近くにレーザー照射して、房水が入るのを妨げる治療も行われています。

手術では線維柱帯を切除します。房水が流れるよう線維柱帯の表面の強膜にチタン製の小さなステントを入れる場合もあります。また、線維柱帯切除術の効果が乏しいときはシリコン製のチューブを眼内に挿入することもあります。

「チューブの挿入は比較的安全に短時間で行えるようになりました。ただ、長期間観察すると角膜障害が起こり、効果のない場合に次に手術がしにくくなるので、早い段階で行わないほうがいいと考えます」。

閉塞隅角緑内障では、虹彩を切開するレーザー治療や開放隅角緑内障と同様の手術が行われます。
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