彼岸を超えたら気温も低下。持病のある人は特に注意を
秋の鼻炎が重症化しやすい理由は、汗との関係からも説明することができます。彼岸を超えると気温は急に下がり、途端に汗をかかなくなります。これは皮膚呼吸が少なくなり、その分を肺呼吸で補おうとする肺に負担がかかることを意味します。したがって特に呼吸器の弱い人は、夏に調子がよかったからといって安心せず、養生を心がけなければなりません。
副鼻腔炎など鼻に持病のある人に生じやすいのが後鼻漏(こうびろう)という症状です。過剰な量の鼻水が喉の奥のほうに流れ落ちて喉に炎症を起こすもので、喉の不快感や痛みだけでなく気管支炎や肺炎の要因にもなります。肉や刺激物、甘い食べ物は症状を悪化させるので控えるようにしましょう。
肺の裏側、肩甲骨周辺が冷えると鼻づまりを起こします。朝起きたら上着を一枚はおり、背中の上部を冷やさない心がけも大事です。
撮影/本誌・武蔵俊介 イラスト/浜野 史 取材・文/浅原須美
『家庭画報』2022年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。