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喘息や肺炎につながりかねない「秋の鼻炎」にご用心! 持病のある人は特に注意を

2022.09.08

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イラスト/浜野 史

彼岸を超えたら気温も低下。持病のある人は特に注意を


秋の鼻炎が重症化しやすい理由は、汗との関係からも説明することができます。彼岸を超えると気温は急に下がり、途端に汗をかかなくなります。これは皮膚呼吸が少なくなり、その分を肺呼吸で補おうとする肺に負担がかかることを意味します。したがって特に呼吸器の弱い人は、夏に調子がよかったからといって安心せず、養生を心がけなければなりません。

副鼻腔炎など鼻に持病のある人に生じやすいのが後鼻漏(こうびろう)という症状です。過剰な量の鼻水が喉の奥のほうに流れ落ちて喉に炎症を起こすもので、喉の不快感や痛みだけでなく気管支炎や肺炎の要因にもなります。肉や刺激物、甘い食べ物は症状を悪化させるので控えるようにしましょう。


肺の裏側、肩甲骨周辺が冷えると鼻づまりを起こします。朝起きたら上着を一枚はおり、背中の上部を冷やさない心がけも大事です。

漢方の知恵と養生ですこやかに

1月
1-1 この時季忍び寄る“寒邪と乾邪”とは? かぜ、インフルエンザに注意
1-2 漢方的アプローチで風邪予防。寒さを断ち、喉を守るセルフケア
2月
2-1 春とは名ばかり、まだ風は寒く。冷えがもたらす“冬の気がかり”
2-2 夜間排尿の回数を半分に減らす、夕方の正座と寝る前の入浴
3月
3-1 開花とともにやってくる。花粉症とアレルギー症状
3-2 甘味を控える“引き算の養生”を。睡眠不足と温度差にも注意
4月
4-1 春の陽気がもたらす倦怠感。体はだるく、のぼせや目の充血も
4-2 日中の活動性を左右する“夜の食”。胃腸の負担を軽くして快眠を
5月
5-1 人の「気」も上昇し、不安定に。新緑が癒やす「五月病」
5-2 リラックス効果を持つ「緑」。森林浴と新茶の香りで心の安定を
6月
6-1 梅雨どきの「湿邪」は心身の大敵。体の湿気対策でさわやかに
6-2 お灸や軽い運動で汗を出し、利尿作用のあるお茶で水分を体外へ
7月
7-1 冷たい飲み物の誘惑に注意。胃腸を壊しやすく、食欲不振も
7-2 水分補給は“常温のお茶”で。下痢にはお灸、食欲低下には梅肉を
8月
8-1 温度差が「気血」の巡りを妨げ、全身に不調を起こす「冷房病」
8-2 汗を出し、体を温めて夏バテ予防。疲れを秋に持ち越さない
9月
9-1 喘息や肺炎に進みかねない「秋の鼻炎」にご用心
撮影/本誌・武蔵俊介 イラスト/浜野 史 取材・文/浅原須美

『家庭画報』2022年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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