写真は姫合わせ(ハーフサイズ)です。鯖好きのかたにも、お寿司にはこだわりのあるかたでも、値段以上の満足感を得られる逸品だと断言いたします。素材としての鯖本来の旨さに絶妙な塩梅と〆加減、素材の旨みを決して殺さず、どころか調和して何倍にも高めてくれる酢飯、ふんわりし過ぎず、口の中でほどける巻き具合の妙。朽木旭屋さんの鯖ずし「まぼろし」をいただくと、素材は然ることながら、鯖ずしという“お料理”を最高の加減で食べる”バランス”こそが真髄だと、呻らされます。
しめ鯖と酢飯で酢をダブルで使い、さらに簀巻きでぎゅーっと圧をかける。味も一体化して風味も損ねてしまいがちな保存性を最優先した押し寿司で、何故これほどまでに素材それぞれが引き立ちかつ調和するのか、美味しいものは想像力を搔きたててくれます。
筆者の想像ですが、巻いている昆布に何か秘密がありそうです。余計な香りを移し過ぎず、最低限の水分だけを吸ってそのかわりに昆布由来の旨みを渡す、その昆布の厚みと種類に。これはあくまで私の想像!催事以外には現地か通販でしか入手できない品ですが、お取り寄せ価値はございます。ぜひ、ご自身の舌で“真相”を掴んでください。
ここがおすすめ!
・オンリーワンの味わい
・贅を凝らした素材
・”とっておき”な特別感