世界中から希少本が集まるパリ随一の高級古書店
LIBRAIRIE LARDANCHET(リブレリー ラルダンシェ)多くの作家、詩人、文筆家を育んできたパリには、書店から蚤の市まで本との出合いを提供してくれる場所が数多くあります。
その中でも特別にご紹介したいのが、知る人ぞ知る高級古書店、「LIBRAIRIE LARDANCHET(リブレリー ラルダンシェ)」です。サザビーズやクリスティーズといった名だたるオークション会社とも取引を行い、世界中からコレクター垂涎の古書が集まります。
オーナーを務めるのは、兄のティエリー(右)と弟のベルトラン(左)のモードル兄弟。
目印となる緑の日除けには、店名と異なる「MEAUDRE」と彼らの家の名前も記されている。はす向かいに大統領官邸・エリーゼ宮があるため、店頭に政府の警護官が立つことも多く、周辺はパリでもひときわ格式の高いエリアだ。 運営するのは、兄のティエリーさんと弟のベルトランさんのモードル兄弟。
もとはリヨンで創業した書店に兄弟の祖父が務めたのを機に、モードル家が代々受け継ぎ現在に至ります。以前は文芸書などを含む幅広いジャンルを扱っていたそうですが、近年は主に絵画やデザインなどのアート関連の本を扱う部門と、ルネサンス期にまでさかのぼる希少本を扱う部門に絞っているそうです。
上階には特別な顧客しか入ることを許されない部屋があり、値段がつけられないような文化遺産級の希少本が保管されています。主な顧客は実業家や弁護士・医師といった、富裕層のコレクター。「彼らの知識の深さや向学心は尊敬に値します。仕事を通じて自分の教養も高められるのが醍醐味ですね」と、ティエリーさんは話します。
一見ハードルが高いように感じますが、高級メゾンのブティックやアンティーク・ギャラリーなどが軒を連ねるフォーブール=サントノーレ通り沿いという立地もあり、ファッションやモード、宝飾関連の本も充実。話題を集めた美術展の貴重な図録なども見つかるので、ショッピングの合間にのぞいてみてはいかがでしょうか。
店舗2階の特別室には、希少本が収蔵されている。「閲覧は事前予約を」とのこと。ため息が出るほど精緻で美しい装丁も古書の魅力。部屋に飾るインテリア(!)として購入する顧客もいるという。LIBRAIRIE LARDANCHET(リブレリー ラルダンシェ)100,rue du Faubourg Saint-Honore,75008 Paris
電話+33(0)1 42 66 68 32
営業時間:月曜~金曜10時~19時、土曜11時~13時/14時~19時
日曜定休