ニシキギを漢字で書くと「錦木」。きらびやかな織物に例えられるほどの紅葉とは

ニシキギ

近くの公園のニシキギの紅葉がすばらしくて、この時期の散歩コースは必ず、この公園経由と決めています。

■属科・タイプ：ニシキギ科の落葉低木
■紅葉の時期：10月〜12月

住宅街でもこの木の美しい紅葉が楽しめます

カエデ（モミジ）の紅葉の美しさは誰もが納得ですが、魅力的な紅葉を見せる木は他にもたくさんあります。なかでもニシキギの紅葉はカエデに劣らぬ鮮やかさ。しかも刈り込みに強い低木なので、街中の公園や個人邸の垣根などにもよく利用され、日々の散歩の折にも、その美しい紅葉を愛でることができます。

ニシキギ＝錦木の錦とは、金や銀、赤などさまざまな色糸を用いた華麗な紋織物のことです。紅葉の美しさをそのきらびやかな織物にたとえた錦木という名前に、私は品格を感じるのですが、皆さまはいかがでしょうか。

さて、ニシキギは英名をWinged Spindle Tree、またはWinged Burning Bushといいます。Winged＝翼のある、という意味で、ニシキギの枝にはコルク質の翼があるのです。葉がある時期にはわかりにくいのですが、落葉期に見ると翼がはっきりわかり、こんなに個性的な枝だったのかと驚きます。その枝のユニークさから、ニシキギは生け花でもよく利用されるそうです。MEMOでその翼を紹介しますので、ご覧ください。ちなみにニシキギの変種に秋に愛らしいピンクの実をつけるコマユミがありますが、コマユミにはこの翼はありません。


自然樹形がコンパクトにまとまるのもニシキギの魅力。樹高がさほど高くならないので、小さな庭でも利用しやすい木です。

栽培の難易度

日なたを好むが、明るい日陰でも育ちます。ただし、日当たりがよいほうが美しく紅葉します。水はけのよい肥沃な土壌に植えます。地植えの場合は、苗木の植えつけ時にたっぷり水やりすれば、あとは雨まかせでかまいません。施肥は年に1度、落葉期に緩効性肥料を施します。剪定も落葉期に行います。枯れ枝や込み合った枝を取り除く程度でかまいません。枝の途中で切ると、そこから枝分かれし、伸びた枝でまた込み合ってしまうので、必ず根元から切るようにします。

【難易度】
★　容易・初心者向け
★★　標準・初級〜中級者向け
★★★　少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★　難しい・上級者向け
★★★★★　栽培環境が限られる