至高の美の世界、自然へのオマージュ
「コロナ禍のロックダウン中、想像力を駆使した“心の旅”という今までと違う着想方法を見つけたのです。その旅の風景を“アイユール(ここではない何処か)”と名づけました」。
最新コレクションの創造の始まりを、ブシュロン クリエイティブディレクターのクレール・ショワンヌさんはこう語ります。
あらゆることを可能にする空想の世界は、クレールさんのイマジネーションをさらに大きく羽ばたかせました。本物の貝殻や籐、木材などを金属と宝石と組み合わせたり、蝶や花を3Dスキャンした形を取り入れたり。
彼女の発想をメゾンの誇る職人技が、唯一無二のハイジュエリーへと昇華させました。
「私にとって貴重なものとは、必ずしも高価とは限りません。それは美であり、多くは自然の中にあると考えています。自然に敬意を表し、その価値に人々の目を向けさせたいのです」。
ダイヤモンドの輝きをまとい、愛らしさを振りまくアニマルリング
上・「ウルス ポレール」リング(WG×ダイヤモンド×ブラックサファイア)2851万2000円 下・「エレファン」リング(WG×ダイヤモンド×オニキス)2138万4000円(ともに予定価格)/ともにブシュロン(ブシュロン クライアントサービス)上・ホッキョクグマを覆う大小246石のローズカットダイヤモンドが、氷の大地のごとき透明感に満ちた光を放ちます。
下・ブリリアントカットダイヤモンドで埋め尽くされた象をかたどったリング。長い鼻が指に巻きつくプレイフルなデザインに思わず笑みがこぼれて。象の鼻先や肌の質感を思わせるミル打ちなど、細部の仕上げが極上のエレガンスを感じさせます。
母なる海とそこに息づく生命を白く煌めく幻想の世界に
右・「コキヤージュ ディアマン」イヤリング(WG×ダイヤモンド×ホソニシ貝)3128万4000円 左・「ウルサン ディアマン」ネックレス(WG×SV×ダイヤモンド×マザーオブパール×あこや真珠)6204万円(ともに予定価格)/ともにブシュロン(ブシュロン クライアントサービス)通常ハイジュエリーに使用されることのない有機物と、ダイヤモンドなどの鉱物の斬新な組み合わせが革新的なジュエリーを実現。
右・本物の貝殻とダイヤモンド、ホワイトゴールドを組み合わせたデザインが、耳もとで圧倒的な存在感を放って。
左・ウニの殻を3Dスキャンし、乳白色の電気泳動加工を施したシルバーで形を再現。そこに緻密な手作業でパールとダイヤモンドの輝きを添えることで、この上なく優雅でユニークなネックレスが完成しました。部分的に取り外しができ、ネックレス、ブレスレット、ブローチなど6通りに楽しめます。
表示価格はすべて税込みです。
撮影/SHINMEI〈SEPT〉 スタイリング/細田宏美 取材・文/河島裕子
『家庭画報』2022年10月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。