第24回 迷い世代以降は“存在感”を味方にシルバーを楽しんで
今回の主役はシルバージュエリー。あえて今、このテーマを取り上げるのには理由があるのです。
年齢を重ねるにつれ、顔まわりや手元の印象は必ず変化していくもの。しかも、トレンドの装いがどんどんモダンでシンプルになっている昨今、鏡に映る自分を見たときに「なんだか寂しいかも……?」と感じる人も多いのではないでしょうか。そんな悩みを解決してくれるのが、シルバージュエリーの「ボリュームと存在感」だと私は思っています。
シルバージュエリーは、躊躇せずに買える値段のものも豊富なので、複数個を重ねづけしたり、ちょっとエッジの効いたデザインにも挑戦しやすいですよね。
迷い世代からは、思い切ってインパクトの強いアイテムを身につけても自然とバランスが取れるものです。それは年齢を重ね、人としての厚みや生き様がその人にしかない魅力としてにじみ出てくるから。自分自身の変化をポジティブに捉えて、今だからこそ似合うお洒落を楽しんでみませんか。
今回はパッと装いの印象を引き上げてくれる“存在感あるシルバー”をテーマに、おすすめのアイテムとつけこなしをご紹介します。
組み合わせを考えるのも楽しい!
レイヤードでボリューム感を演出
端正な印象のネックレスは、複数個を重ねてボリューム感を出すのがおすすめです。左はチェーン部分の太さでコントラストをつけたコーディネート。長さにも差をつけることで、一見華奢なネックレスも存在感が出て、ペンダントトップの個性を生かすこともできます。逆に同じぐらいの長さだと、重なって一体化してしまうのでご注意を。右では太めのネックレスを2点重ね、あえて1つのアイテムのように見せています。よりボリューム感が出る組み合わせなので、耳元は細めのピアスを選んでバランスを取るのがポイントです。
〈左〉“ぶどう”のモチーフがまるで光の粒のように見える「ムーンライトグレープ」コレクションのネックレスに、耳元にも同コレクションのピアスを合わせて。特徴的なデザインを生かし、華やかでまとまりのある印象に。ネックレス13万8600円 ロングネックレス4万1800円 ピアス3万1900円 〈右〉「2本のネックレスは、下が均一な太さなのに対し、上は後ろから前にかけて太くなるデザイン。微妙な違いが視覚的なリズムを生みます」。ネックレス(上)14万8500円、(下)11万6600円 ピアス2万5300円/すべてジョージ ジェンセン(ジョージ ジェンセン ジャパン)アーティスティックな造形の
主役級ブレスレット&バングル
私自身も愛用している「ホアキン・ベラオ」のブレスレットやバングル。まるでシルバーのかたまりのような重厚感がありながら、つけてみると不思議となじむ……。その理由は、有機的でなめらかなフォルムや、巧みに抜け感を持たせたデザインにあると思います。パワーがあるアイテムだからこそ、それに負けない人間力や“自分のスタイル”を持つ人が身につけていると、この上なく格好いい! まさに大人の女性にこそ挑戦してほしいアイテムです。
一つひとつがアートピースのような存在感を放つブレスレットとバングルは、「シャツとスラックスのような、シンプルでマニッシュな装いにも、ちょっとモード系な装いにも合うと思います」。(右上から時計回りに)バングル15万9500円 ブレスレット12万3200円 ブレスレット12万3200円 バングル15万9500円 バングル9万6800円/すべてホアキン・ベラオシルバーの輝き×天然石の色で
手元に華やぎを
私が今季目を引かれたのが、シルバーとカラフルな天然石の組み合わせが新鮮な「ヒロタカ」の新作リング。天然石はタイガーアイ、ブラックオニキス、カーネリアン、グリーンアゲートの4種類で、何点か組み合わせてつけても素敵。例えば手持ちのシルバーリングと合わせても、色が入ることで新しい見え方になると思います。黒やネイビーなどシックな色の服でリングを際立たせても、服や小物の色を石とリンクさせても楽しいですね。
ぴったりとはめ込まれた天然石と、シルバーの土台を同時に研磨する技法により、一体化したようななめらかなカットに。熟練の職人が一つひとつ丁寧に磨き上げている。「個人的にはブラックオニキスのリングが気になっています」。〈半月型の2点〉リング「ハーフ」各4万9500円 〈線が入った3点〉リング「ゴーツアイ」各6万9300円 〈大型の2点〉リング「リングL」各7万8100円 〈細型の3点〉リング「ナロー」各4万9500円/すべてヒロタカ(ヒロタカ 表参道ヒルズ)シルバーは放置していると徐々に黒ずんできてしまうため、定期的に柔らかい布で磨いてあげてください。特にいぶし仕上げが施されたアイテムの場合、風合いを消さないために、研磨剤や薬品を含むクリーナーの使用には注意が必要です。シルバーは使っていると不思議と輝きを保ってくれるもの。普段から身につけることが一番のお手入れかもしれませんね。
●お問い合わせ
ジョージ ジェンセン ジャパン
電話 03-6743-7006
ホアキン・べラオ
電話 03-6821-7772
ヒロタカ 表参道ヒルズ
電話 03-3478-1830