「心を調える」秋 京都で新体験 第28回(全30回) 時代の変わり目、何かと心がざわめき、心が調(ととの)わないと感じる日々が続きます。今、私たちに必要なのは、心をからっぽにし、頭を整理する時間です。自分の心に、自分の人生に深く残る何かを求めて、日本の心の原点、京都に旅立ちます。
前回の記事はこちら>> 茶室/茶藝室 池半(清水五条)
秋が旬の「金木犀蜜香烏龍茶」と、台湾の伝統的なお菓子で自家製の「湯圓(タンユェン)」。鴨川を望む一棟を貸し切り日本茶・台湾茶を味わう
亭主の小嶋万太郎さんが営む町家宿のおもてなしの場として2020年にオープンしました。台湾でお茶を学んだ妻の慧さんと、日本茶だけでなく中国茶も提供します。
コースは90分間一棟を貸し切ってのお茶3種、お菓子2種という構成です。まずは1階で、夫妻が丁寧にお茶を淹れてくれます。その後鴨川を一望できる2階に移動し、自分でお茶を淹れながら自由に過ごせます。
お茶の準備をしてくれる慧さん。茶器の底に残った香り「杯底香(はいていこう)」の楽しみ方など、台湾のお茶文化についても教えてくれる。「台湾では、もっと気軽にお茶が飲まれています。池半での体験を通じて、より多くの人にお茶を身近に感じてもらいたい」と話す慧さん。人目を気にせず肩の力を抜いて、じっくりとお茶を堪能できます。
コースのお茶3種は、10種ずつ用意された日本茶と中国茶から好きなものを選べる。 Information
茶室/茶藝室 池半(ちゃしつ/ちゃげいしつ いけはん)
京都市下京区都市町143-11
- 要予約 「茶席のコース(日本茶・台湾茶)」5000円(1組1~4名様まで)
撮影/本誌・西山 航 取材・文/西村晶子
『家庭画報』2022年10月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。