八百万の神様の集まる国、そこは日本酒のふるさとでもありました
「星野リゾート 界 出雲」を訪れることは、出雲の神話に改めて触れるいい機会でもあります。イザナギノミコトとイザナミノミコトが国を作って……、えぇとオオクニヌシノミコトとはどんな関係なんだっけ??? 毎晩行われている「神話語り体験」の紙芝居を見れば、その辺りのおさらいもしっかりと。加えて毎日ロビーで開催される、迫力の「神楽」へ足を運べば、神話の世界もより身近に感じられることでしょう。神楽の盛んな出雲地方でも、毎日神楽が行われているのはここだけなのだそうです。
神楽にも登場するヤマタノオロチは、スサノオノミコトが作った強力な「八塩折之酒(やしおりのさけ)」を飲んで成敗されてしまいます。そんなヤマタノオロチはもちろん、神様の国である出雲は日本酒との縁が深い深いエリア。一説には、日本酒発祥の地とも言われているのだとか。島根県全域には40か所近くの酒蔵があり、個性豊かな地酒が多く造られている極上の酒どころなのです。そんな島根の地酒が並ぶ「日本酒BAR」も、おすすめのスポット。
毎日20時から館内の一角に出現する「日本酒BAR」。日本酒はもちろんぐい飲みも、出西窯や地元の湯町窯など、島根県生まれのものを揃えている。ヤマタノオロチが見守る中、お好みの地酒3種とおつまみのセットなどを愉しむことができます。濁り酒、微発泡など酒のタイプで選ぶもよし、遊び心溢れる酒の名前で選ぶもよし。「八塩折之酒」も用意されているので、ご興味のある方はぜひ。
フルーティな味わいの米田酒造「豊の秋」、一宮酒造「天使のKISS」は飲みやすさ抜群、李白酒造の特別本醸造にごり酒「桃花仙人」。 「日本酒BAR」の入り口には、島根県が誇る酒蔵からの樽がずらり。出雲地方、石見地方、隠岐の島とどのエリアにも銘酒あり。★「星野リゾート 界 出雲」のおすすめ味土産 神様の国からのお土産には、オリジナル神饌菓子「みたまのふゆ」がぴったり。米、酒、塩をそれぞれモチーフにしたシンプルなサブレクッキー。お茶ともコーヒーとも相性よしです。1個1900円(税別)
取材・文/露木朋子 撮影/西山 航