鮮やかな黄色と美しいブルー系の花の愛らしき共演
まだ冬枯れの地面に輝くような黄色が見えたら、それはキバナセツブンソウの群生です。
鮮やかな花色なので遠くからでもよく目立ちます。日本に自生する白花のセツブンソウの仲間ですが、キバナセツブンソウは南ヨーロッパ原産。キバナセツブンソウも節分過ぎから咲き出し、3月いっぱい楽しめます。
キバナセツブンソウやフクジュソウなど、早春の花には黄色が豊富にあ りますが、そんな黄色と反対色のブルー系の花も見つかります。 たとえばアイリス・レティキュラータ。花の形はアイリスそのものですが、草丈がわずか10〜15cm程度。ミニアイリスと呼ばれますが、その小ささ、かわいらしさに驚く方も多いと思います。この庭には淡青と青紫があり、周囲にある黄色の花とは好対照に気高さを感じさせます。
また、シラー・シベリカの青花もとてもきれい。透き通るような花色は宝石のように美しく、しばしうっとり見つめてしまうほど。こちらも草丈は10〜15cmなので、地面を染める小さな青を見落とさないようにしてください。
もう一つ、あまり知られていない春の球根花、プシュキニアも咲いています。「ストライプド・シラー」の別名通り、白地の花に青いラインが入り、とてもおしゃれな花です。 キバナセツブンソウもブルー系の花も、いずれも球根の花。球根というとチューリップやスイセンなど華やかな花がすぐに浮かびますが、こんなに愛らしい球根の花があることも、早春の庭散策の楽しい発 見です。
この庭のキバナセツブンソウは、毎年ちょうど節分の頃に咲き出すので、冬の庭で作業しているガーデナーさんたちもこの花が咲き出すのが楽しみなのだそう。アイリス・レティキュラータ。花は大きなアイリスと同じなのに草丈が低く、本当に愛らしい。黄色やピンクの花色が多い春の庭で、シラー・シベリカの美しい青はひときわ映える。写真は「スプリングビューティー」という素敵な名前の品種。 ヒヤシンスをごく小さくしたようなプシュキニア。白地にブルーのストライプが爽やかでしゃれている。