生のマッシュルームの食感が楽しい
文・タサン志麻
きのこは年中手に入る食材ですが、秋といえばやっぱり真っ先にきのこを思い浮かべます。ふだん生で食べることはありませんが、マッシュルームだけは例外です。
初めて生で食べたときは本当に大丈夫なのか不安でなんとなく気が進みませんでしたが、食べてみるとサクサクとした軽い食感がとても心地よく、香りも火を通したものとは違ってふんわりやわらかですっかり虜になってしまいました。
それ以来、新鮮なマッシュルームを見かけるとついついサラダにしたくて買ってしまいます。
真っ白なマッシュルームをスライスすると形もぷっくりしていてかわいらしく、見た目にも楽しいもの。葉もののサラダに散らすだけでもよいのですが、今回はこのマッシュルームを主役にしたサラダをご紹介します。
おいしく作るポイントはなんといってもマッシュルームの選び方。しっかりと笠が締まったものを選び、食べる直前に切ってドレッシングであえます。
そうすると特有の食感を存分に楽しむことができます。また、ブラウンマッシュルームを混ぜても色のコントラストがきれいに仕上がります。
メインはラム肉のカレーです。フランス映画がお好きなかたはご存じの、ソフィー・マルソー主演の映画『ラ・ブーム』で、主人公が「ラ・クーポール」というブラッスリーで食事をするシーンがあります。
私も実際にそのお店の定番料理である仔羊のカレーを食べましたが、何度も見た映画に出てくるお店で食べた味は忘れられません(映画でソフィー・マルソーが食べていたのは鶏肉のジロール煮でしたけど)。
そんな懐かしの味を思い出しながら、最近はスーパーでも買いやすくなったラム肉で、バナナを用いた少し甘めのまろやかなカレーを作ってみました。ラム肉が苦手なかたは鶏肉や豚肉、牛肉でもいいですよ。
スパイシーなカレーが流行っていますが、それとはまた異なるおいしさでおすすめです。
◆志麻さんのキッチンが知りたい!◆
意識して野菜を選ぶ
ふだん野菜を選ぶとき、何に気をつけていますか? 志麻さんは鮮度はもちろんのこと、形や大きさにも注目します。
例えばにんじんは輪切りなら細めを選ぶと仕上がりがきれいですし、じゃがいもは皮つきで付け合わせにするならば小さめを選びます。つぶしたりみじん切りにしたりには、扱いやすい大きめを。
用途によって選ぶと料理がもっと楽になります。