スフォルマートとは、「型から取り出す」というイタリア語で、それがそのまま名前になったユニークな料理です。本日は、じゃがいもとカリフラワーを煮込んでからオーブン焼きした一皿をご紹介。
2種類の野菜がとろとろに柔らかく、ほっとするおいしさです。そんな素朴な味ながら、実は、隠れた手間がたくさん。たとえば、野菜に旨みを吸わせコクを出すための鶏のスープ“ブロード”を加えたり、手作りの濃縮トマトから作ったトマトソースを使ったり。やっぱり生のトマトで作るトマトソースは格別で、濃縮トマトの甘みがギュッと詰まった、フレッシュでこくのある味わいに仕上がります。トマトソースは、生のトマトのフレッシュ感や酸味を生かしたいので、ぐつぐつ煮込むのは厳禁。トマトがとろとろと煮くずれたところで火を止めましょう。
ブロードは、活用度も高く、冷凍保存もできるので覚えて損はないレシピ。トマトソースのもととなる水分を抜いた濃縮トマトは、サラダなどにも使えますので、ぜひトライしてみてください。『人気シェフのたっぷり野菜レシピ帖』より人気のイタリアン「パッソ・ア・パッソ」有馬シェフのレシピです。
「じゃがいもは、男爵などでんぷんの量が多いタイプが向いています。みそ、ガルムなど発酵調味料を加えると、味に深みが出て、さらにおいしさアップ」(有馬シェフ)。
【材料 3~4人分】
・じゃがいも 3個(450g)
・カリフラワー 1/4個(120g)
・卵(M) 3個
・みそ(またはガルム※、しょうゆ) 小さじ2
・フェンネルシード 小さじ1
・にんにく(つぶす) 1/2片分
・粗びき黒こしょう 少々
・オリーブ油 適量
■ブロード(作りやすい分量)
・鶏手羽元・手羽先(どちらかだけでもよい) 計6本
・玉ねぎ(輪切り) 1/2個分
・ドライトマト 3枚
・日本酒 大さじ2
■濃縮トマト(作りやすい分量)
・トマト(小) 20個
・三温糖 適量
・塩 10g
■トマトソース(作りやすい分量)
・濃縮トマト 10個分
・玉ねぎ(みじん切り) 大さじ2(20g)
・にんにく(つぶす) 1片分
・オリーブ油 大さじ1
・塩 適量
■ソフリット(作りやすい分量)
・玉ねぎ(みじん切り) 約2個分(400g)
・にんじん(みじん切り) 1本分(200g)
・セロリ(茎。みじん切り) 1/3本分(30g)
・オリーブ油(または太白ごま油) 大さじ2
※カタクチイワシを塩蔵熟成させてつくる魚醤。古代ローマ時代に調味料として使われていた。輸入食材店やインターネットで入手可。