“自分らしく生きる”を後押しする、ビヨンセの最新アルバム『ルネッサンス』

完璧主義からの解放

圧倒的な歌唱力とパワフルなダンスパフォーマンスで人々を魅了する、ビヨンセ。夫で世界的ラッパーのジェイ・Zとともに、音楽シーンの頂点に君臨してきた。そしてその華やかな活動のなかで、マイノリティに寄り添うメッセージを発信し続けている。

前作のアルバム『レモネード』でも、楽曲とミュージックビデオを通じ、黒人女性として、社会に公平と正義を求めた。それから6年ぶりにリリースされた最新アルバム『ルネッサンス』では、マイノリティをリスペクトするメッセージをより明確に打ち出している。


それでいて、音楽は思わず体を揺らしたくなるようなビートと明るいパワーにあふれ、最高にクール。コロナ禍で我慢を強いられた私たちを解放してくれるようだ。

「あなたに私の魂は壊せない」と高らかに歌い上げるリーディングトラック『ブレイク・マイ・ソウル』をはじめ、全曲に、完璧主義から解放され、自分らしく生きることを後押しする言葉があふれている。

今作は全3幕の「act i（第1幕）」と位置付けられている。この後ビヨンセがどんな方法で世界を勇気づけてくれるのか、注目し続けたい。

Beyoncé（ビヨンセ）
アメリカ、テキサス州生まれ。1997年にデスティニーズ・チャイルドとしてデビューしたのち、2003年ソロアルバム『デンジャラスリィ・イン・ラヴ』をリリース。グループとソロのアルバムのトータルセールスが1億枚以上を誇る世界的スーパー・アーティスト。女優としても活動。