ボッテガ・ヴェネタとの出会いと、
大好きになった理由とは?ボッテガ・ヴェネタ、直訳すると「ヴェネト州の工房」。職人の手仕事をその名に冠したブランドは、イタリアンレザーの最高峰として広く知られます。
20年近く前にこのレザーに魅せられたというスタイリストのおおさわ千春さん。最初に購入したのはこげ茶色の「カバ」でした。「スポーツ選手がかっこよく持っている姿を見て憧れたのが最初です。たっぷりとした収納力、どんなにハードに使っても形が一切崩れない堅牢な作りに、今も日々使いながら惚れ惚れしています」。
松島 花さんはお父さまへのプレゼントにとボッテガ・ヴェネタのショルダーバッグを購入したのが最初の出会い。「でも本当のファンになったのは、私自身が30歳を過ぎて、本当によいものを身につけたいと思い始めた時期。ちょうどその頃、ボッテガ・ヴェネタが綺麗な色のアイテムを多く発表し始めたんですね。それがきっかけだったと思います」。
「実は私、ボッテガ・ヴェネタのお洋服の大ファンなんです。今のデザイナーのマチュー・ブレイジーのコレクションがとにかく素敵で、色や素材はもちろん、とても構築的なデザインで、着るだけでスタイルが美しく決まるところが本当に好きで」と語る松島さんに、おおさわさんが「本当にいい服って、裏まで美しいんですよ。縫い目や裏地の肌当たりまできちんと計算されつくしているのが、ボッテガ・ヴェネタの服の魅力です」と答えます。
ウンベルト・ボッチョーニの1913年の彫刻『空間における連続性の唯一の形態』からインスピレーションを得たというセットアップ。着るだけでふわっと膨らむ背中のライン、キュッと切れ上がったパンツの裾のカッティングが実にエレガント。コート56万4300円 パンツ17万8200円 バッグ87万4500円 シューズ14万3000円/すべてボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)上質なレザー、そして職人たちの
たゆみない努力が生み出すエレガンス松島さんが纏ったのは、ラムレザーのスカート。中には同じレザーを細いフリンジ状にしたパニエを着用しています。「薄くなめしたラムレザーにパニエを組み合わせています。動くたびにとても軽やかな躍動感が感じられるルックです。あえてローゲージのニットを組み合わせるのがお洒落ですよね」とおおさわさん。
松島さんは「このパープルが本当に美しくて。今日はジョディというバッグのミニサイズを持って撮影しましたが、プライベートでも色違いのジョディを2つほど持っています。軽くて使いやすいし、全身のアクセントにもなるので愛用しています」と語ります。
「パープルは黒やブラウン、グレーなどのベーシックカラーとの相性もいいので、毎日のコーディネートにとても合わせやすいですよ」とおおさわさん。トップス21万7800円 スカート352万円(参考価格) シューズ12万6500円 バッグ33万円 ピアス14万5200円/すべてボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)2人の職人が何日もかけて編み上げるカバ。
クラフツマンシップの矜持が光る「空前のロゴブームの昨今ですが、ボッテガ・ヴェネタのバッグってロゴマークがついていないんですよね。そこにもこのブランドの矜持を感じるんです」という松島さんに、「ロゴなんてなくても、存在そのものがブランドを物語っている、ということなんじゃないでしょうか」とおおさわさん。
「カバは細いテープ状にカットしたレザーを手で編み込んでいくイントレチャートという技法を使っていますが、それがダブルフェイスになっているのがカバ。職人2人がかりで2日間かけて編むと聞いています」。
ストラップのついたミニ カバは、デイリーに使いやすいサイズ。メタルの持ち手部分が魚の形になっているサーディンも今季注目のバッグ。〈左〉ミニ カバ(バター、日本限定色)59万4000円 〈右〉ミディアム カバ(キャラメル)108万9000円 〈下〉サーディン(ビターチョコレート)48万4000円/すべてボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン)知れば知るほど、そして新しいコレクションが出るたびに、ボッテガ・ヴェネタに魅了されていくと語る松島さんとおおさわさん。新クリエイティブディレクター、マチュー・ブレイジーを迎えたこのブランドのこれからにますます期待が高まります。